2011年12月30日金曜日

野田首相に期待する

野田首相が就任してから間もなく4ヶ月になる。 
ー 発言は必要最小限だが言葉、論旨とも明快、彼の意思が明確に読み取れる。
ー 「問題の先送りはしない」と約束したとおり逐次法案を提出、処理している
ー 党内意見取りまとめのため妥協はするが基本的な考えは譲らない。重要法案のプライオリティは決めており法案通過の不退転な決意が見える。
ー 策を弄せず意見がぶれない。
私の評価は90点。鳩山元首相、菅前首相とは違った落着きと重厚さがある。
4ヶ月の間に海外訪問は
9月20日ー24日 国連総会出席 (NY)
10月19日 韓国訪問
11月2日ー5日 カンヌ・サミット出席 (フランス)
11月12日ー14日 APEC首脳会議 (ハワイ)
11月17日ー20日 ASEAN首脳会議 (インドネシア)
12月25日ー26日 中国
12月27-28日 インド
この間オバマ大統領、胡錦濤主席などと会談、その他主要国首脳とも内外で会談し相互の理解を深めた。 首脳会談の主目的は懸案事項の解決ではなくお互いの個人的信頼を築くことにある。 首脳同士の信頼が無ければ国際間の本気の交渉は始まらない。 相手は百戦錬磨厳しい選挙や権力闘争を潜り抜けてきたツワモノばかり。 一瞬にして人を見る能力がある。 野田首相はそれに対抗できる品格と見識があるように見える。 
野田さんの心は民主党内にあらず日本の再建のためにまっしぐら。ついでに抵抗勢力は無視もしくは除名して民主党を再構築、日本の政治そのものも改革してほしい。

2011年12月26日月曜日

もうパンダ借受は止めよう

Yomiuari Onlineでは
「歌手の近藤真彦(47)が22日、首相官邸を訪れ、仙台市が行っている中国からのジャイアントパンダ誘致活動について、子どもたちの署名を野田首相(54)に手渡した・・・・
この日、野田首相は、同動物園の遠藤源一郎園長に「週末に中国に行くので、話をまとめたい」と話した。野田首相は25日に訪中。胡錦濤国家主席や温家宝首相と会談し、中国からのパンダ貸し出しが正式合意する。貸し出しは、国交正常化を来年に控え、日中友好のシンボルにもしたい考えでもある。仙台市の奥山恵美子市長は「子どもたちに素晴らしいお年玉になるように願っている」と話している。」

12月25日NHK Radio Newsでは
宮城県女川第二小学校では生徒の8割が家を流され多くの生徒が思い出の写真を失ったという。 それを聴いた徳島県の徳島商業高校の生徒たちは女川小学校のデジタルカメラに残された5000枚のデータから来年卒業する生徒のためにアルバム作りを申し出た。 12月25日に25人の生徒が18時間かかって女川に到着データを集め始めた。

同じ被災地の子供たちへの支援ではあるがパンダの借受は首脳外交に便乗した安易な政府と地方の政治パフォーマンスのような気がする。 そもそもパンダ外交など使い古された手法であって最早感動を呼び起こすものではないだろう。
動物保護、絶滅種保存の観点からもそろそろパンダの借受はやめようではないか。 むしろパンダの保護に資金と研究者を提供する提案をしてもらいたい。
一方徳島商業高校の支援活動はそこでしか出来ない新鮮なアイデアであって受け取る生徒たちにとって貴重な記録、一生の思い出となるだろう。 
素晴らしい活動だと思う。

2011年12月23日金曜日

大人の火遊び

<大人の火遊び >
今年は寒さが続いている。 クリスマスが近ずいてきたので暖炉で薪を燃やすことにした。 昨年は暖かったので買った薪がそのままのこっている。 本格的に暖炉を使用するのはMtn. Lakes, NJ 以来12年ぶりだ。
普通の薪に火をつけ上手に燃やすには技術がいる。 点火のために新聞紙を丸め適当な間隔で薪を組む。 点火してもちゃんと燃えはじまるまでアテンドしなければならない。 うまく燃えているのはせいぜい5分程度、10分も続かない。 適当な火加減を保つには時折鉄棒で燃えている薪を適度な間隔に整えなければならない。中程度の大きさの薪を5本使って約1時間持つ。 この間まずその場を離れることができない。 また灰取りなど後始末も面倒だ。
というわけで最近は電気を灯すがごとくスウィッチひとつで点火するガス暖炉が人気である。 アメリカの家では普通セントラルヒーティングで暖房は付いているので暖炉は必要ないが南部や西部の暖房のいらない地域でもほとんどの家に暖炉がついているのはインテリア・デコレーションの意味が大きい。
それでも私は暖炉で自然の火を焚くのが好きである。 スタートする時に丸めた新聞の置き方と蒔きの組み方を考え点火がうまく行って好調に燃え始めると非常に満足感を覚える。 時折燻って煙たいこともあるけれどノスタルジックな焚き火の匂いがして懐かしい。 薪の炎はときに大きくまたは小さくゆらゆら揺れて常に変化する。 時々パチパチと木がはじける音の伴奏が付く。いつまで見ていても飽きないから不思議だ。
人間は何時から火を使うようになったのだろう。 火を使って煮炊きをし暖を取ることできるようになって人間の生活は飛躍的に進歩した。 薪をくべることから石炭やガスを使用するようになっても基本的には火を使うことに変わりわない。 私が子供の頃はまだカマドやコンロでご飯を炊き火鉢で暖をとった。 電気が主力になったのはごく最近のことだがオール電化まで登場し直接火を起こす機会はほぼ無くなってしまった。 最近の都会っ子なら焚き火さえ見たこともないだろう。
しかし火は人間文明の原点でありつい先頃まで何万年も使用していたことを思えばエネルギーや照明などの実用以外に不思議な魅力をおぼえても不思議ではない。



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2011年12月22日木曜日

独裁国家は面白くない漫画である

独裁国家は面白くない漫画である

北朝鮮の金正日が亡くなった。 ニュースが国営放送で世界中に流されたて以降国家をあげての追悼の行事がおこなわれている。 全てが筋書きどうりに進んていてまるで国をあげての追悼劇を演じているようだ。 共産党幹部、軍人も一般市民も慈悲深い将軍様の逝去を悲しんで号泣している様子がテレビの映像に映し出されているがどうみても本当に泣いているようには見えない。 泣き声は簡単に出せるが涙を出すのは簡単ではない。 市民の顔に涙はなくむしろ笑っているように見える。 後継者の金正恩は無表情でシナリオ通りにアナウンスし行動する。 一挙一頭足に解説がつく 。 まるでロボットかアニメのようだ。
現在のような情報社会でいかに北朝鮮が情報コントロールしようとも国民にはある程度の外部情報が伝わっているはず。 しかし食糧難にさらされている北朝鮮の国民に反旗をひるがえすようなエネルギーはないだろう。
残念なことに中国も韓国ももしかしてアメリカでさえも現状が大きく動くことを望んでいないように見える。 各国とも国内の政治的経済的苦境から脱出することで精一杯。 良きにつけ悪しきにつけ混乱を望んでいない。 身内の韓国でさえ国民は殊更に冷静でまるで他人ごとのようだ。
もっと残念なことは日本がどう考えどう動こうとしているのかさっぱり判らないことである。



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2011年12月20日火曜日

「結婚しない」は問題だ

日本の独身男性(25歳ー34歳)で彼女なしが60パーセントを超えるという。 女性は少し数字が低いが基本的には同じこと。 この状態では結婚に至るチャンスが低くなって当然だ。
恋愛を望まない男女はまずいない。 恋愛が必ずしも結婚に結びつかないとしても結婚率が極端に低いとなると個人よりも社会全体に問題があると思われる。
私は経済的見地から(出生率を上げるために)結婚する人が多くなることを望んではいないが若者の過半数が「結婚しない」「結婚できない」というのは健全な社会ではない。

低結婚率の原因の一つは結婚がお互いの自由を束縛するというネガティブな意識が一般化しているからではないか。 経済的には共同生活ができればセーブになるはず。 経済的に苦しくなるというのは利己的な考えがベースにあり建設的な未来像を持っていない証拠。 収入は一人分よりも二人合わせればより大きな可能性があるはず。結婚は一人ひとりの生活が二人の共同生活になるという現実でありまたスタート地点である。恋愛の続きではなく二人チームの未来へのチャレンジでありお互いの補完効果を発揮すれば今までしない楽しみと幸せが待っているはずだ。 しかし人生に保証がないと同様、結婚にも保証はない。すべからくリスクを覚悟で事を始めなければ何事も前に進まないのである。

スタート時点で世間的な常識や条件に捉われてはいけない。 たとえば「男性が女性を養はなければいけない。」ということはではない。 全て二人の自由である。

「自分のライフスタイルで独身を通す」といった結婚しない積極的な理由があればそれはそれで尊重されるべきである。 悪いことではない。 しかし結婚願望がありながら30代半ばまで「結婚できない」というのは本人にも社会にも問題ありと見る。
就活は時間制限があり雇用者側に主導権があるので本人の思うようにはいかないが婚活は時間制限がなく主導権は自分にある。 しかしじっくりと自分と現実を見ることが必要だ。
・ 一般的な友達関係として男女の交際範囲を広げること。(すぐに恋愛/結婚に結び付けないこと)
・ 他人(の交際)と比較しないこと。(周りは関係ない)
・自分のライフスタイルを見極め似通った相手をさがすこと.
特に親は上記をよく認識して大人になった子どもに干渉してはならない。子供を早く結婚させたければ自分たちの結婚生活を幸せモデルにすればよい。 そして子供を自由にすることだ。 
恋愛や結婚に勝ち負けはない。 メディアの情報に踊らされてはいけない。 自分の幸せは自分で定義しそれに近づくべく努力しておれば幸せは向こうからやって来る。 他人と比較していてはいつまで経っても幸せはこないだろう。 ヒマラヤの小国ブータンは国是として国民の幸福度の向上をあげている。 経済的にはどの国にも及ばないとしても幸福だと感じている国民は日本よりはるかに多い。 個人の幸福感と結婚の確率は比例しているように思われる。
一般的に悲観主義の傾向が強い日本だからマスコミには 人々の気持ちを明るし前向きに生活するできるような記事掲載、編集を望みたい。


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2011年11月28日月曜日

アメリカの保守主義(共和党)の矛盾

アメリカの保守主義の矛盾

2012年の大統領選挙は跡1年先に迫り共和党の候補者選びが注目を集めるようになった。
しかし昨今共和党のビジョンがはっきりと見えない。 レーガン時代は「強いアメリカ」でソ連を崩壊に追い込んだ歴史的事実がある。 ブッシュの時代はネオコンが率いる「自由と民主主義」の押売りでアメリカを弱体化させてしまった感がある。 功罪は別としていずれにしても時の政府と支持政党たる共和党が掲げる政策には保守主義の明確なビジョンがあった。
共和党のスタンスがはっきりしないのは世界情勢がこの20年ほどの間に大きく変化してきたことが大きく影響している。
まず最大の敵国・ソ連の崩壊と共産主義が弱体化、変貌して軍事的にもイデオロギー的にも対抗勢力がなくなったこと。 経済は好況不況を繰り返しながらも産業の空洞化が進み相対的経済力が低下していること。 経済のグローバル化が進み新興国の力、影響力が増大していること。
財政赤字、貿易赤字が極限に迫り対応に迫られていること。 国際的にはイスラム教国への不信感、終わりなきテロとの戦い。 中国台頭の懸念。 第二次大戦後共和党がベースとしていた世界情勢が大きく変貌したにも拘わらずこうした変化への対応できず目先の国内、国際問題への対応に追われ説得力あるビジョンを提示することが難しくなっている。 
「反共」は最早死語に近く標語にもならない。 「小さな政府」を目指しながらも大きな軍事力は維持したい。(軍事産業からの圧力) メキシコ国境警備のための連邦政府の役割強化。自由と民主主義は本来リベラル派の思想で茶会派の独立・無干渉主義とは思想的に異なる。
経済的には自由化を進めてきたにも関わらず国内的には(選挙対策としては)保護主義を匂わせる。 医療・保険制度もオバマの国民皆保険には反対といいながら共和党としての国民を納得させられる包括的な保険制度を提案するに至っていない。 
すなわちアメリカは国内的にも国際的にも複雑な利害が絡み合い大きなジレンマに陥っていて確固たる政策を打ち出せないで居る。 
これはオバマ政権にとっても同じことで最近オバマ大統領が精彩を欠いている原因でもある。
しかし選挙でオバマ大統領に対抗してゆくにははっきりしたビジョンを打ち出すべきと思う。 さもなくば共和党に勝ち目はない。

2011年11月27日日曜日

大阪府・大阪市選挙

大阪府知事、大阪市長のダブル選挙は橋下元知事の率いる維新の会の圧勝に終わったがこの選挙の意味するところは大きい。
一言で云うなら大阪府民、大阪市民は旧制を打破し革新を望んでいるということだ。 これは何も大阪に限ったことではなく日本全体が望んでいることではなかろうか。 民主党、自民党に関わらず中央の政治改革は何度も云われながら旧勢力が支配している今の政治体制では大きな進展は望めない。今後の選挙は地方だけにとどまらず国政にも大きな影響を及ぼすだろう。 またそう望みたい。 日本再生の出発点として大阪府民・市民に頑張ってもらいたい。

2011年11月25日金曜日

Black Friday

Thanksgiving Day (木曜日に決まっている)の次の日の金曜日をBlack Fridayという。この日は政府・公共機関は休みではないが大抵の会社は金曜も休みにするのでThanksgiving Holidayは4連休が普通。 Thanksgivingが終わると次のBiggest Holiday, Christmasに向かってのクリスマス商戦開始日でもある。 デパート、ディスカウント・ストア、専門店、Online Shopなどあらゆる小売店が一斉に最大のセールを開始する。 各店とも早朝開店が常識だが近年競争がエスカレートして真夜中・0時開店も出てきた。 因みに今年はMacy's、Sears、Targetは0時、J. C. Pennyは午前4:00、 前日のThanksgivingを祝ってそのまま真夜中の買物に繰り出す人達もいる。 とにかくこの日は終日多くの買い物客で賑わい小売店が年間で最大の売上げを記録する日である。 したがって小売店は絶対赤字にならない日、つまり一日単位で見れば最も黒字を記録する日なのである。 ということでこの日をBlack Fridayと云うそうだ。
今日はたまたま水汲みの日で(週に一回5Mileほど離れたところに湧き水を汲み行く)5時に起きて暗いうちから水汲みに出かけた。途中にFred Meyerというディスカウントストア兼グローサリーがあり、何とこの広い駐車場(500百台は駐車可能)が満杯ではないか。 ここも早朝開店で多少買物客は居るだろうと思っていたがまさか満員とは思いもしなかった。 興味本位で立寄ってみると入り口の靴下売場が人手いっぱい。 20-30足も買っている人がいる。 殆どの人がショッピングカートに靴下を入れているのを見ると靴下はクリスマスの小物ギフトとして最適なのかもしれない。 ついでに近くのモールに行ってみるとここもパーキングに空きを見つけるのが難しい。 Macy'sを始め主なデパートが真夜中から開店しているのでこの人出は当然のことだろう。 朝6時頃に行くのは熱心さが足りないのかも知れぬ。 モールの中は今まで見たことのない最大の人手で賑わっている。 商品は平均50% Off が相場、とにかく年間最安値の日だから沢山買物しなければならないアメリカ人はこの日まとめて買えば随分セーブになるだろう。
モールが広く、店舗の床面積の広いので他人と他人がぶつかるようなことはない。 日本の年末年始の大セールのように人が殺到する事は無いのでなんとなく穏やかでショッピングを楽しんでいるのが良い。 ショッピングは楽しまなければ!

2011年11月23日水曜日

2011 大統領選挙(2)

11月22日Washington DCで11回目の共和党候補者ディベートが行われた。 司会はCNNの顔、Wolf Blitzer、 今回議題は「国家の安全保障」政策。
共和党にとっては最も得意とするところであるが昨今の世界情勢(アメリカが世界に及ぼす影響)や国内事情(選挙への影響)を考えれば共和党内のディベートとは云え発言が慎重にならざるを得ない。 また一つの課題について候補者全員が発言するわけではないので各候補者の見解を精査するわけにはゆかないが全体として見れば「アメリカの対外問題は何なのか?政策はどうなっているのか? 現政府の実績、効果は上がっているのか? 共和党がどう評価し自らの新しい政策を打ち出せるのか?」などアメリカの外交問題が見わたせるいい機会でなのである。
具体的な質問は
ー テロとの戦いで国家の安全と個人の自由をどうバランスをとるか?
 敵はイスラム過激派であるが国内のイスラム教徒個人、イスラム・コミュニティに対する調査を強化すべきか?
ー イランの核開発を阻止するためにイランを攻撃すべきか? 
  イラン封じ込めの具体策は? イラン中央銀行との取引停止や国内石油開発促進 etc. 
ー イスラエルがイランを攻撃することを支持するのか? イスラエルが核を使用することを容認するか? イスラエルへの巨額の援助を継続するか?
ー パキスタンとの同盟、援助を継続するべきか?
ー 軍事予算削減が国家安全保障政策に与える影響と安全保障を確保?
ー 不法移民の阻止と国内不法移民の取扱
私個人としても非常に関心のあり且つ判りやすい問題だが一方日本を振り返れば国家の安全保障と個人の自由というのは国民にとっても政治家にとっても最も意識が希薄なところ。人間の生存にとって基本的な概念であるにもかかわらず文化の違いか歴史の違いのせいか現実離れした机上の空論ばかりで深い議論を期待すべくもなく残念である。
アメリカの政治家としても国家の安全保障と個人の自由は永遠の課題でありまたジレンマでもある。回答(言い方)が難しい。
候補者の中で終始現実に基づいた考えを明確に発言しディベートをリードしたのは元下院議長ニュート・ギングリッチだ。 長年の議会経験者、Reagan, Bush Sr. からClinntonの時代にかけて多くの外交政策論議にも関わった議会のベテランで最も安定した見解、政策を披露した。 彼の「古い保守派」という一般的に不利なラベルを貼られているにも拘わらず大多数の国民に受け入れられる許容性がある。最新のPollでもギングリッチがロムニーに並んだ。
現大統領オバマの対抗軸で安定した戦いが出来るのは対極にある保守本流のギングリッチであると思われる。
Jan. 3rd の Iowa Caucusまであと6週間 いよいよ大統領選挙ーペナントレースの開幕である。

2011年11月14日月曜日

世界経済 時代の流れ

リーマンショック、東日本大震災、タイの洪水、EU通貨不安 Etc. この3年ほどは経済事件や災害を通じて金融・経済のグローバル化を否応なしに見せ付けられた時期であった。
こんな事件をきっかけに昔なら戦争や恐慌が起っていたかもしれないが昨今は主要国間で武力衝突や経済的ダメージを回避するために早急にかつ頻繁に協議が行われるようになりわずか50ー60年の間に世の中随分進歩したものだと思うようになった。
いつの頃だったか忘れたが(20年前頃?)ロボットが自動車の組み立てをするTVの映像を見たとき日本車の優位性が失われるのではないか、アメリカの自動車産業が復活するのではないかと直感的に思ったことがある。 なぜならロボットが作業するなら日米の組立技術の差は無くつなり製造コスト差は縮小されるからである。(その頃自動車の生産は途上国ではあり得ないというかむしろまったく考えもしなかった。)

しかしそれはIT技術の発達で製造技術が新興国、途上国に容易に導入され部品の製造、加工から車の組み立てまで可能になり(現在進行形ながら)東西、南北の格差を取り払ったのである。 まさに時代は歴史的な転換期を向かえ政治にせよ経済にせよ頭を切り替えなければならない時期に来ている。

Japan Mail Media (11月14日)で 経済評論家・津田栄氏が主宰・村上龍の「話題の多かったG20についての所感」につき次のように述べられているので紹介する。

<抜粋と要約>
『1990年に東西対立の終焉とともに、経済のグローバル化によって旧東側、途上国も飲み込んで一つの世界市場ができあがり、同時に先進国の没落と新興国の成長がスタート、パワーバランスの変化は起こるべくして起きているといえましょう。同時に先進国の没落と新興国の成長がスタート、パワーバランスの変化は起こるべくして起きているといえましょう。
そしてIT技術の進展が、そのスピードを加速しているといえます。つまり、経済のグローバル化によって、28億人の限られた先進国の市場が現在の70億人の 世界市場に変化して、供給サイドが爆発的に増え、商品価格が下落して、労働者賃金 が世界的な平均水準へ収斂していこうとしています。
 その結果、先進国の労働者の所得が減少し、新興国の労働者の所得が増加すること
になり、先進国では個人消費を中心に内需が伸び悩むのに対して、新興国は設備投資、
生産が好調ななかで個人消費が伸びるなどによって、世界的に経済の流れが変わって
いったといえましょう。
 同時に、先進国の労働者の失業、賃金の下落が止まらないために個人消費が伸び悩
んで景気は低迷し、拡大した財政赤字の改善策が見いだせません。今や先進国は、財
政赤字削減のために増税や行政サービスのカットなどを行おうとし、さらに景気の足
を引っ張る恐れがでてきています。そうした経済、財政、金融が絡まった複雑な問題
を小手先の政策で先送りするたびに深刻化させて、力を失いつつあります。そうした
ことが、今回のG20で明らかになったといえます。
 最後に、今回のG20では、あらためて政治と経済の関係がクローズアップされた
といえます。つまり、政治と経済は密接な関係にありますが、ギリシャで見せられた
ように、経済の抱える問題を解決する上で、政治のプロセスを間違えれば、大きな問
題になるということが分かったのではないでしょうか。すなわち、資本主義による経
済は、政治における民主主義があってはじめて発展していくものですが、その民主主
義が揺らいだ時には、経済は上手く回らなくなるということです。
 このように、国民からの声を受け止めながら国民へしっかりとした説明と説得を行
うという民主主義政治の原点を忘れて、国民に向き合わずに重要な案件を決断してい
く政治トップのリーダーシップが、ギリシャ、イタリアだけでなく、先進国全体に見
られます。このままで行くと、資本主義経済にとってもっとも重要な民主主義の政治
が揺らぎ、経済をおかしくするのではないかと恐れています。そして経済がおかしく
なれば、政治でも民主主義が持たなくなり、中国などで見られるような国家資本主義
に合った政治体制を、国民が求めていく可能性があります。
 その点で、今回のG20で、野田首相にも同じ政治姿勢が見られます。野田首相が、
国民に事前に説明することもなく、消費税引き上げを唐突に約束してくるなど、国民
に真正面に向き合わずに政治を行う手法を取っていることに、大きな疑問を感じます。
今度のTPP交渉参加表明にしても、野田首相は、国民には関係国との事前協議に入
ると曖昧な説明をしながら、ハワイでは交渉参加を表明するなど、国民へ十分な説明
をしないで政治を行う姿勢が見られ、民主主義のプロセスを踏まないことが多いとい
えます。個人的には、このように国民に説明しないで決断していく政治姿勢を進めて
失敗したときに、その反動として究極的に民主主義が否定され、経済の混乱を招くの
ではないかと危惧しています。』

2011年11月13日日曜日

飲酒搭乗 悪い?

11月13日 Yomiuri Online に下記のような記事が出ていた。

『大分県竹田市議会は12日、全員協議会を開き、総務常任委員会の研修で市議7人が北海道に出張した際、研修初日の福岡空港では、委員長の森哲秀市議ら3人が飲酒していたことも分かり、加藤議長が口頭で注意したという。森市議ら3人は食事の際にビールをコップ1杯飲んだという。森市議は「飛行機の酔い止めのためだったが、反省している」と陳謝した。』

コップ一杯のビールで新聞に載るとは市会議員もかわいそうだが「飛行機の酔い止め」?と言い訳する市議もどうかと思う。 日本はすべからく細かいことに拘りすぎる。 世知辛い世の中である。
新聞も記事にするならもう少し次元の高いところで記事にしたらどうでしょう。

2011年11月11日金曜日

2012 大統領選挙

11月9日のTVで共和党の候補によるディベートを見た。 もう10回目だというので驚いた。 これといった魅力のある候補者がいないからかもしれないが共和党の候補者選びは盛り上がらない。。
現在のところ元マサチューセッツ州知事ミット・ロムニー、実業家ハーマン・ケイン、元下院議長ニュ・ギングリッチの3者がトップ集団。 ディベートもそつなくこなし評判どおりだった。一時期本命といわれて登場したテキサス州知事ジョン・ペリーは格好ばかりでぼろばかり、最早失速で挽回の余地は無い。
アメリカが景気も失業率も改善せず目先の欧州の金融危機に振り回されて共和党ディベートに国民の関心が集まる余裕もない。なんとなくずるずると時間が経過しているというのが今のアメリカの状況といってよい。
結局は消去法でミット・ロムニーが候補に選ばれるような気がする。

Fall Colors Around The House

シアトルの秋は雨期の始まりだから待ちどうしいと云うことはない。 それでも気温が下がるにつれて木々がそれぞれに色付きはじめ秋の気配が深まってくる。 今年は2回目の紅葉だが昨年に比べて格段に色が透明できれいだ。家に居ながら色の変化を楽しめるのがいい。 







2011年10月16日日曜日

空港のWireless Service

シアトルから関西空港までデルタが唯一直行便を出しており約11時間で関空に到着できる。 NYから成田経由ー兵庫県加古川市までは20時間以上かかっていたので随分楽な気がする。 今回はAmerican AirlineのMileageを使ったのでSeattle-Vanvourver-Narita-Itamiと2回の乗り継ぎ。 しかもVancourverでの待ち時間が4時間、成田で4時間,シアトルでは2時間も待たされて待ち時間だけで10時間、ゴウケイ22時間という最悪のスケデュールになった。 このFree Ticketは何回も変更したものでましてFreeだからあまり文句は言えない。
幸いiPadを携帯していたのでSeattleでもVancourverでも空港のWifiを使ってEmailしたりBlogを書いたり新聞を読んだりして時間を潰すことができた。 アメリカやカナダでは空港など公共の場所ではFree Wifiが常識でInternet/PCを自由に使うことができる。 飛行機に乗るのは電車のようにすぐに飛び乗ることができないので少なくとも30分の待ち時間が生ずる。 仕事が忙しい人なら待ち時間でもPCを使って仕事をするのが普通である。 ところが成田についてInternetをしようにもFree Wifiが見つからない。 FreeはあってもAirline Companyに繋がるだけ。 普通にInternetをするには¥500/Hour チャージされる。 Cardの番号を入れるだけでも面倒だ。 
全ての出国者、乗継者は1-3時間は待ち時間がある。半数以上がPCを持っている。 空港は国の玄関、または応接室である。 ここに来るお客にWifiをチャージするのはいかがなものか。 ちょっとせこくて恥ずかしい気がする。 小さなこととは言えこんなところに気配りができないようでは本当の意味で観光立国にはなれないだろう。
  

2011年10月10日月曜日

ゼミ同期会


大学のゼミの同期生が毎年集まり同期会を開催している。 私はシアトルに住んでいるので毎年参加することはできないが今年は家内の実家の法事が10月にあるのでそれも兼ねて一時帰国することにした。 幹事は関東、関西、名古屋の各地で持ち回り今年は長年のゼミ幹事の大良君が担当で奈良 で行われることになっていた。 ところが彼が癌で急逝して開催が危ぶまれていたが幸いに在阪の春名君、三家君、井上君の3名が相談し大良君の計画を引き継いで今年も奈良の古都、古墳見学が実現した。10月6日2:30pm駅前のホテルに集合、東大寺の見学に出かけた。 私にとっては小学校の遠足で訪れて以来60年ぶり。前日の悪天候にとって変わって秋晴れの遠足日和。今年70歳のじいさん9名の楽しい遠足となった。三家君は大阪、奈良に詳しく2年前の大阪難波での同期会の幹事を勤め面白い企画でたのしませてくれたが今回も幹事のひとりとして尽力してくれた。井上君は古墳文化に精通しており翌日の平城京と周辺の古墳の案内役を務めてくれた。メンバーは多肢多才で十分な準備と解説で彼らと一緒に行動するので旅が楽しくなるのである。春名君は会計とまとめ役、いつも気さくにやってくれる。 今回大良君亡き後、会の幹事として選出された。 夜は江戸川という鰻屋で日本食の会食、食事もよかったが部屋も大正時代の洋館で落着いた風情のある建物。 経験豊富で教養に溢れた各氏の話しは面白く話の種が尽きることはなかった。 2004年に始まったこのゼミ同期会は今年で一巡。 年を追ってお互いの親密さが増してきたように思う。来年は新谷君を中心に京都で。 その次はシアトルでということになった。

2011年9月23日金曜日

トマトの収穫

トマトを植えたのは6月の始めだったと思う。 Farmers MarketsでSun GoldというCherry Tomatoの一種とSturiceといる大型トマトの2種類を買って裏庭の花壇に植えた。 説明書によると45日から60日で収穫できると書いてあったので7月中旬から8月始めには食べられると楽しみにしていた。 ところが一ヶ月たってもわずかに伸びただけで一向に生育しない。
少し遅れて植えたキュウリも同じで生育しないばかりか4本のうち3本は葉っぱが黄色くなって萎えてしまった。 葉に穴があいていたので虫に食べられた可能性もある。 
原因はいろいろ考えられるが  1.一般的に今年は冷夏と云われており7月半ばでも肌寒い。 特に我家は海からの冷気で一日中寒い。 2.庭の南側に40-50mある巨木が7-8本あり日照時間を短くしている。 3.花壇といえども形ばかりで充分な土が入っておらずガーデニングとしては不十分である。  こんな様子では収穫は無理ではないかと半分あきらめていた。 
8月半ばになってようやく気温が上昇し始めトマトの苗も成長しはじめ花が咲き暫くして小さな青い実をつけた。それでも食べるにはまだまだだ。
9月始めにミニトマトのほうが色づきオレンジ色になった。 Sun Goldの方は普通のトマトのように赤くならないので”決心”して収穫したら思いのほか甘かった。 トマトというよりまるで果物のようだ。 一方Sturiceのほうは9月半ばでも青いまま。 でも9月の21日から23日にかけて盛夏が突然やってきたかのように暑くなった。 市内では27-28度まで気温が上がったと思う。我家はいつもそれより2-5度低いがそれでも25度近くまで気温が上がったと思う。 同時に今まで青かったSturiceも急に赤くなり食べごろになった。 Sun Goldに比べれば甘さは落ちるが充分美味しい。もぎ取りを食べられるのが格別である。 とにかく3ヶ月かかったトマトが食べられてうれしい。
引越してから1年2ヶ月になり身体は慣れてきたけれど季節感覚はまだまだずれたままである。

2011年9月15日木曜日

野田内閣

9月2日野田新内閣が発足した。 民主党、民主党を問わず自民党・小泉内閣以来新政権ができる度に大いに期待していたがいずれも期待はずれに終わり自分の現実認識の甘さをあらためて思い知らされている。 したがって今回野田新政権が発足してもすぐに期待もコメントも控えることにしていた。 
2週間経ったいま少しは野田首相と政権の性格が見えてきたように思う。
まず組閣は党内のバランスを考えた派閥均衡人事。 今の民主党の内部事情からして党内でまとまらなければ全てが前に進まないのでこれは当然だろう。 首相は小沢派の興石氏を幹事長に据えたことで小沢派と参院を取り込んだことになる。 首相の陰謀遠慮というべきか、絶妙の人事だと思う。 
野田首相の声と言葉は90点。 今までの首相の中ではNo.1 声は通り発言はスムーズ、言葉は多すぎもせず少なすぎもせず論理明快。 余計なことは言わずに彼の云いたいことは充分伝わってくる。 毎日駅前で演説していたそうだから演説には慣れているのだろう。 政治家は自分の考えを自分の声で直接国民に訴え理解してもらうのが政治の基本。 普段から言葉だけでなく政治を深く考えていたのだと思う。 それが現れているように思うのだが私の見通しがはずれないことを祈るばかりだ。 頑張れ野田さん!!!

2011年9月11日日曜日

震災以降6ヶ月の報道

私はインターネットで毎日朝夕NHKラジオニュースを聴いている。 だから日本の出来事はほぼキャッチアップしているつもりだ。 しかしこのところいささかうんざりしているのは震災以降6ヶ月もたっているにも関わらず震災・原発関連のニュースが大半を占めている。 
今回の地震、津波、原発事故が1000年に一度の大災害であったとしても世の中の動きはそれだけではないはずだ。 被災地のことを思い協力する事は当然のことであって日本全体がそこばかりを注視すればバランスを欠いて成長を妨げるかもしれない。 できる限り平常に戻り幅広くポジティブな報道に切り替えてほしいものだ。

2011年9月8日木曜日

裏庭のへこみ(Swale/Ditch)

裏庭のへこみ

昨年7月この家を買うときに裏庭に深さ30cm、幅2mx3mほどの窪みがあるのは知っていたが殆ど気にしなかった。 しかし今年7月にDave (この家を照会してくれた不動産屋さん)がやってきた時「裏庭の凹みが大きくなったのでは?」と聴かれてから急に気になり彼が昨年とってくれた写真と比較してみると確かに大きくなっている。 目印を付けておいて一ヶ月経つとさらに大きくなってきているのがわかった。 
フロリダでよくあるSink Holeであっては大変だと先日デッキを直してくれた建築業者に調査を頼んだらすぐ専門家を連れてきた。 彼によると大木の根っこの跡にが腐った跡だそうだ。 家を建てた際庭の大木(米松ーDouglas Fir)を切り倒したが根っこまで充分取り除いていなかったために長年の間に根が腐り地面が沈下したものだという。 Sink Holeでなくてよかったがとにかく埋めてもらうことにした。
数日後にダンプトラックで土をもってきて裏庭のへこみを埋め機会でコンパクト。期待以上にしっかりとスムーズな庭になった。 あとは芝生ヲ植えるだけだが面積が広いので芝を買うことにした。 2ft x 4ft を20枚 運賃込みで$170.00だった。少し高いがすぐに芝生で埋め尽くせるので即席で青い庭が出来上がる。
 
庭のへこみ
土で埋めた後



芝生を貼った

デッキの補修

家を買う契約をしてからInspectionに入る。 もしInspectionで重大な欠陥が見つかればキャンセルできるし補修を売手に要求することができる。 もし売手が拒否すれば正式な契約に至らない。 昨年の7月に家を買いInspection した際に裏庭のデッキの床の一部が腐っており補修が必要といわれたが家自体がとても素晴らしかったのととりあえず危険はないのでそのままの状態でクレームもせず受け入れた。
これと屋根のシングル(杉板のかわら)が気になっていたが大工仕事とペンキの塗り直しは乾季(6月半ばから9月半ばまで)でないとできないので今夏まで持ち越しになっていた。 
さて見積もりをとったら最低は床だけの補修とペンキの塗り直しで$460+Tax、最高は床と手すりの補修、床の柱の補強も含めて全部で$2,600+Tax あまりの違いに判断がむずかしかった。見積もりに来た時の見積もりの仕方が後者が工事の詳細を説明、広さを実測してしかも私が気づかなかった床柱の補強まで指摘してくれたので仕事の内容が信用できると思って後者を選んだ。 一旦補修するからには5年はもってくれないと困ると注文をつけておいた。
費用は高くついたが結果はアメリカの職人としては最高の仕事ぶりであった。 一旦やった仕事(私はOKを出したが)をManagerが認めずやり直して倍以上の時間と材料費がかかっている。 しかし追加は一切請求なし。 この誠実さはアメリカでは稀有のことだ。 
このContractorはBravo Construction というローカルの事業者だがManager やEmployeeと顔見知りになり気心が知れたのでこれから家の改築、補修工事はここに頼むことになるだろう。 何しろ安心は金銭に変えがたい。
とにかくアメリカでのこの手の仕事はいい加減で納期は守らず結果として非常に高くつくことが多くある。他人に紹介してもらっても保証はない。 値段だけ見て安いものを選択すれば失望する可能性が多いだろう。   

2011年9月5日月曜日

iPadの講習

iPadの操作は簡単でも多くのApp.を使いこなすには慣れと時間が必要。それに判らないことも多くマニュアルを飛んでいてはなかなか前に進まないのでAppleの講習を受けることにした。 講習はApple Storeで商品ディスプレイ・テーブルに座って8-10名程度で店員さんの実演にしたがって自分もトライしてみる。 いたって簡単だがフォローできない人も多くてその都度質問したり実際に画面で操作を手伝ってもらったりして進むがこれがOn The Spotで復習しているようなものでよく覚えられる。判らないことは誰にでも共通しているようで他人の質問が私の質問でもある。
集まった人の全員10名が50歳以上(と思われる)年配の人ばかり。 私は70歳だが私より上と思える人が3人ほどいた。 私以外は全員iPhoneを持っている。 
Apple は操作が簡単はで速い、しかもクリアーと云うことは年寄り向きでもあるのだ。 Appleのビジネスの快進撃はこの辺にもある。

2011年9月1日木曜日

Apple/iPad

8月で70歳になった。 子供たちの家族からHappy Birthdayの電話をもらってうれしかったがそのえうに今人気のApple/iPadをプレゼントとしてもらった。裏には”Happy 70th From XXX....."と2家族7名の名前がプリントしてあった。 私のラップトップが古くなって故障がちなのを知ってのプレゼントであった。 
今までApple StoreでiPadを見たり触ったりしてみたことはあるものの実際に手にとって操作したのは始めてのことである。 スタートアップのスピード、画面変換の速さ、画面の美しさには目を見張る。 初日は使いこなせずに戸惑ったが慣れればそのよさが判って来た。速い、簡単、鮮明、つまり徹底したUser Friendlyなのである。 これは実際に使ってみなければ判らない。 人気の秘密はここにある。 Apple Storeは子供から年配者まで幅広い客でいつも賑わっている理由がわかった。
今までIT, PCはすべからく開発者、制作者サイドのルールで動いていた感じがある。 Appleは言葉も技術もわからないUserが「見て判り、タッチして動かせる」簡単操作を追求してUserを仲間に取り込んだと思われる。 Appleの精神、Steve Jobbsの開発思想を垣間見た気がした。

2011年8月31日水曜日

夏が来ずに夏が終わる

夏が来ないで待つが終わろうとしている。 今年25℃(77F)を越えたのは2日ほどしかない。 しかも午後の数時間だけで夕方になればすぐに20℃(68F)以下になってしまう。 それも8月20を過ぎた頃でそれまでは日中でも肌寒いことが多かった。 裏庭に植えたトマトやキュウリも生育が悪く収穫できるかどうか判らない。 トマトは少し色付いたが直径2cmもなくこれ以上大きくなるかどうか疑問である。 作物の生育には水と太陽だけでは不十分で適当に温度が上がらないと成熟しない。 これは我家(70th、Lynnwood)のことでシアトル市内とは温度がかなり異なるのは最近知った。 
シアトルのあるPuget Soundという入海は水温が低くて海の近くはいつも寒い。 我家は海岸から直線距離で200mは離れたいるが海の冷たい空気が谷沿いに這い上がってくるのでいつも冷気を感じる。 海から2マイル(3.4km)ほど離れたところには車で3-4分ぐらいしかかからないが通常2-3℃、激しいときは5℃ほど我家と比べて温度が高い。夏の朝の気温は平均12-13℃、午後の最高気温が22-23℃であり、 場所によって温度差は5-7℃あるので人々の服装もまちまち。 朝早い人は冬の装いで出かけるだろうし午後に出かける人は夏の装いだ。 街では冬服も夏服も常にミックス。 服装で季節感はない。 上は長袖パーカー、下はショートパンツにサンダル、靴下履きというシアトルスタイルもこれで納得がいく。

2011年8月21日日曜日

一難去ってまた一難

M. Beaverはネットで包んだ石ころに忌避剤を振り掛けたものを穴に詰め込んでからもう出てこなくなった。 その後モグラが裏庭の芝生に穴をあけ土のマウンドを作っているので薬剤とSonic Repellentを併用して一時は忌避に成功したと思っていた。 
始めは西隣の裏庭が被害を被っていてSonic Repellentを設置してから穴を見なくなったので成功したと思っていたが我家に引越したようで我家の裏庭にマウンドができた。 隣が使っているSonic Repellentと忌避剤を併用して撃退したが今度は表にでてきた。 表にもSonic Repellentを設置したら今度は東隣に集中してマウンドができた。 モグラたたきとはこのことかと思ったが今日は自分の家Sonic Repellentのわずか30cmのところにマウンドができたのを見てがっかり。
西隣がモグラ退治の特効薬はないといっていたが残念ながらそのようである。

2011年8月18日木曜日

犯人が判った

夏の初めにAsterを捲いた。 一週間ほどで発芽したが2-3日後のある朝突然全部消えてしまった。 朝顔も種をまき(10粒)これも全部芽が出て5cmほど伸び4枚ほど葉が付いたところで何者かが毎日一本づつ食ってしまったのである。 裏庭の芝生と花壇にはいつも鳥が来ていたので犯人はこの鳥だと思っていた。
ところがある朝芝生の若葉にナメクジが付いていたのでひっくり返してみると芝生の芽を食んでいた。 早速ナメクジを疑ってWebで調べるとナメクジは夜行性で花や野菜の若葉を食することが判った。 また高温多湿を好むので夏場になり湿気の多いところに集まるらしい。 私が花の種を蒔いたり朝顔を植えたときは朝夕水をまいた。 ナメクジには最適の環境になたわけだ。 だから庭の端や花壇によくナメクジが出てきたのである。 しかも美味しい若葉が出てくるとあればナメクジは出てこないはずがない。
早速Hardware StoreでSnuggs & Snails Repellentを買い周辺に散布した。 これはナメクジを誘引して食べれば枯れ死させる粒状の薬剤である。 おかげで数日でナメクジは姿を消した。

2011年8月17日水曜日

北電原発再開

今日のニュースに「北海道電力が原発の営業運転を再開」 「原発推進派のささやかな勝利」との見出し(Wall Street,Japan)がある。 この見出しが気に入らない。
原発推進派の全員がは全ての原発を今すぐ再開せよというのでもなく原発反対派が全ての原発を今すぐ停止しろといっているわけでもない。
口火を切ったのは高橋北海道知事で現実(試験運転中というが100%操業している)を公式に追認しただけで今の状態を無言で黙認しているほうが無責任ではないだろうか。
日本ではすぐにAll or Nothingの議論になってしまうのがよくない。
原発の問題は推進派または反対派が勝った負けたの話ではなく現状を踏まえた上で将来原発をどう取り扱うのかを深めていく議論を重ねていかねばならない。
メディアもこのベースをわきまえて記事を書くべきだ。
高橋知事が経済産業省出身だから推進派ときめつけて推進派の勝利というのはいささか胆略しすぎではないか。
ちなみに私は運転可能な原発は全て再開。 代替エネルギーの供給増加に伴って原発を減らして行けばよいと思っている。

2011年8月13日土曜日

Victoria、Canada

Anacortes(WA)からFerryにのり2時間半でVictoria、Canadaに着く。 Ferryは
車ごとは込んでくれるから運転するものは楽である。
VictoriaはBritish Columbia州の州都で英国植民地時代からの長い歴史があるので街や人々にはすこし英国の風情が感じられる。 アメリカとは何か違うと感じるのは気のせいではあるまい。 Anacortes 、WAでFerry を待つ多くの車


大小170の島があるPuget Soundの狭い海峡をFerryが行く。


途中でSan Juan Island(WA, USA)のFriday Harborに立寄る。


Friday HarborでFerryに乗りこむ車



Victoria, Canada, BC Parlament Bldg.前の公園で。


Parlament Bilg.の2階から。


公園の花々、 我家のLandscapingの参考にする。
Inner Harbor、Victoriaから出港するWhale Watching観光船



Sidney, BCからAnacortes, WAに行くFerry


Ferryの船内、ゆっくりくつろいで景色を眺める広さ。


夕日に映える海面。 内海だから池のように穏やかで並が殆どない。

夕暮れの海を眺める乗客。 寒いので冬のコートを着ている人が多い。


日が沈むと反対側の東の空に満月が懸かっていた。 

2011年8月9日火曜日

モグラのお出まし





Mountain Beaverを撃退してやれやれと思う間もなく今度はモグラが芝生の端に土のマウンドをつくり始めた。 モグラの被害は隣の芝生で充分観察済み。 緑の芝生の中に茶色のマウンドができるのは芝生が傷むうえ見栄えが悪い。 モグラも退治は難しいらしいがまずはモグラ用のSonic Repellentを付け(本来はモグラ用)その上に忌避剤をまく。 効果の程は次回のお楽しみ。

Mountain Beaver (4)

7月26日にMountain Beaver 撃退の最後の仕掛けについて書き込んだ。
それから2週間Mountain Beaverの姿を見かけることもなく穴の近くに足跡を見ることもなくなった。 5回目に新たな手段で撃退に成功した。
今までの方法とは異なってナイロン製のネットと新たな忌避剤を使用。 まず石ころにこれを吹き付けてナイロンネットを穴の入口に広げ穴に少し押し込む。 石ころをその中に詰め込んで徐々に奥に押し込んでいく。その上に土石を詰めて踏み固める。 こうすればM. Beaverはまずネット越しに鼻で石ころにコンタクトせねばならない。 ネットで多数の大きめの石が詰め込んであるので土石を少しづつ穴の外に運び出すことはできないというものだ。 
となりのジャックさん(同じくM. Beaver に悩まされている)にも教えてあげよう。


2011年8月7日日曜日

米国国債格下げ

米国国債格付けのAAAからの引下げは単にドルの信用問題だけでなく(これだけでも大変なことだが)アメリカの凋落の象徴的なできごとである。
とにかく発表のタイミングも悪い。 ぎりぎりまで決着がつかなかった米議会での歳出削減問題が一段落した直後の発表で米国経済の先行き不安を追認する形となった。  遠因は妥協の姿勢を見せないTea Partyにある。 
しかしドルの信用問題は今に始まったことではなくアメリカの双子の赤字が限りなく続いていることより折に触れ危惧されていた。 いよいよオオカミがやって来たということか。
ベルリンの壁の崩壊以降も政治的にはアメリカの単独覇権は続いていたけれども経済的には1980年台から地盤低下が始まっていた。 電気製品に見られるごとくMade in USAは20年前から姿を消していた。 象徴的なのが自動車で2009年トヨタの販売台数がGMを抜いてトップに躍り出たこと。 会社内容は云うまでもなく赤字続きでとっくに優良会社の看板ははずれていたとしてもついに破綻、GM神話も崩壊してしまった。 残っているのは航空機産業だけだがこれも最新鋭旅客機のB787は日米共同開発といい。 三菱重工や川崎重工の協力なくしては開発不可能だったかもしてない。
米国国債格下げの影響は国内的にも国際的にも複雑で且つ長期間に及ぶ問題であろう。
とりあえず週明けの株式市場は大きな波乱が予想されるが暴落することは間違いないと思われる。 問題はその後の収束の仕方による。 80年前とは時代が異なり世界も賢明になっている。 大恐慌にはならないことを祈るが当分社会は不安から逃れることはできないだろう。

2011年8月1日月曜日

ディフォールトは避けられた

アメリカ議会の予算審議は予定どうり(と私は見ている)期限ぎりぎりで決着が着いた。
金も力もある人が自ら債務不履行を実行して資産も名誉も捨てるわけがない。 政治はパワー・ゲームであるけれど学識と経験が豊富なアメリカの議員さんたちが自分たちのこだわりだけで元も子もなくしてしまうことはあり得ない。 
歳出のシーリングの引き上げや予算カットもいずれもやらざるを得ない重大事項。 ぎりぎりまではげしい議論を重ねて結局落ち着くところに落ち着く。 これぞ国家の重要案件を議論する民主主義のお手本みたいなもの。 これをメディアが一部始終報道するから国民は自然と啓蒙される。 アメリカはフィードバックする力が強いので落ちそうでなかなか落ちないのというのが私の観測。 
日本に一番欠けているのは本格的な審議と実行のスピードです。

2011年7月26日火曜日

Mountain Beaver (3)

Mountain Beaverとの戦いは最早2ヶ月以上になる。 今まで駆逐するために4回いろんな方法で試みたがいずれも成功していない。 最後はモグラの忌避剤を土石に混ぜ穴に突っ込んで大きな石で蓋をして穴埋めをしたが1-2日の間に詰めた土石を倍返しにして放出され効果がなかった。 
1週間前にハードウエアストアで初めてMountain Beaverにも有効な忌避剤を見つけたので早速購入、 同時にSonic Repellentmo も購入して試してみることにした。 今回の忌避剤はこれらの動物が食べ物を調達したりするときに鼻で確かめる習性を利用して否な匂いを鼻の粘膜に残留させるというもの。 Sonic Repellent は音波を定期的に発信して嫌がらせをするもの。 忌避剤はビーバーの穴の周辺1mぐらいにスプレイしてSonic Repellentは3m程はなれた場所に設置した。
いずれも主にモグラと地リスを対象にしたものであるがMaountain Beaverも同じように地下のトンネルで生活するものであるから有効と思って試している。
効果が出るのは1-2週間かかるというから結論を言うにはまだ早いが成功を確信している。
(期待しているといったほうが良いのかな)

2011年7月25日月曜日

First Anniversary of Owning House

シアトルの家を買ってから一年が過ぎた。 いい家を選別購入することは可能でもご近所まで選別することはできない。 幸いご近所の向こう2軒両隣2軒、計4軒の隣人は良い人ばかりで幸運であったと思う。 東隣りのジャックとは顔を合わせるたびに挨拶を交わし質問があれば彼に聞くことにしている。 彼はアメリカ人としては少し控えめで一方的に話す人でないので我々としては受け入れやすい。 先週はLynnwood Golf Clubで一緒にプレイしたがいっそう人柄がわかり楽しいゴルフをすることができた。 技量も同じ程度だからお互いに気を使わなくてすむのがよい。 他の3軒とは親しく話す間柄ではないが挨拶しただけでも人の良しあしはわかるものだ。 いい隣人を得て精神的にも落ち着いて生活できるのはこの上なく幸せというものだ。
家そのものも大した問題なく1年を過ごすことができた。 近々の大きなプロジェクトといえばデッキのペンキを塗り替えること、 暖炉の煙突を掃除すること。 いずれにせよプロの仕事なので今見積もりを取っている。 大仕事としては2-3年のうちに屋根の葺き替えをせねばならない。 現在の屋根はWood Singleといって幅20cm、長さ50cmぐらいの杉板を瓦のように敷き詰めたのも。 25年ほど経ってひずみや割れ目が出てきて誰が見てももう変え時という。 コンポジットの屋根板にくらべて自然の温かみがあってで切れがこれにしたいがやはり耐用年数に問題あり単価とレイバーも高くつくので売るときのことも考えればコンポジットにせざるを得ないだろう。

2011年7月18日月曜日

女子W杯優勝

女子W杯優勝おめでとう。
沢選手の主将としてのリーダーシップ、選手としての大活躍は云うまでもないがサッカーはチームプレーの代表格。 チームとしてのまとまりと粘り強さがなければいかなる強豪チームといえども勝つことはできない。 
一番印象に残ったプレーは岩清水の延長戦での反則。 レッドカードで一発退場になったけれども彼女の果敢なプレーがなければ日本は敗れていただろう。 まさに値千金の反則だった。 あの場面であのような反則プレーができるのは日本の女子チームのレベルの高さを証明していると思う。
この試合の勝利とW杯優勝の意義は大きく男子のサッカーももっと強くなるだろうし日本サッカーの裾野が広がるだろう。 

2011年7月15日金曜日

夏よ来い

7月15日といえば夏も真盛りのはずだが今年のシアトルは夏には程遠い肌寒い日が続いている。 朝6時の気温は摂氏11度-13度、最高気温はせいぜい23度ー24度までで午後の数時間のみ。 夕方になれば急速に温度は下がる。 しかし海の近くで紫外線はきつく25度にもなれば焼きつくような暑さを感じる。 私の記憶では7月以降25度を越えた日はわずか3日しかない。(勿論6月まではもっと寒く最高気温も20度前後だった)
私にとってTシャツにショートパンツなど夢のまた夢。 それでもSeattleanはショートパンツで裸になる。

2011年7月5日火曜日

Fireworks in July 4th

July 4th (独立記念日)といえばFireworks(花火)と決まっている。 大小を問わず全米各地で花火が打ち上げられ夏の夜を楽しむ全国共通の風物詩だ。
シアトルに来てはじめての花火大会、私の住むLynnwoodでは花火はなくSonohomish Countyでは隣町のEdomonds でしか行われない。 場所と時間を調べるとCivic Parkで夜10:00時から。 この日は快晴で雲ひとつない真夏の天気。 日の入りが9時以降だから暗くなるのはそれだけ待たねばならない。 9時ごろに会場に着いたがグラウンドの芝生はほぼ満員。端っこの石垣に空きを見つけて腰掛けた。 この会場は海から200メートルぐらいしか離れておらず夜の空気は冷たくて10時の時点で12-13度ぐらい。 昼間の太陽の熱が座った石に残っていて暖かく気持ちがいい。 万一と思ってジャンパーやひざ掛けを持ってきたのは正解。 殆どの人が毛布を敷き冬のジャケットを羽織っている。 子供ずれの家族が多くゲームをしたり小さな子供をあやしたり時間が来るのを待っている。 寒さを我慢しながら1時間以上待つのはつらいことだ。
10時から挨拶や表彰があって花火が始まったのは10時20分頃。 それでも西の空には青空と夕焼けの残りがあり今まで見たことのない美しいスクリーンになった。
花火はローカルのわりには豪華でテンポもよくスカッとした出来栄えだった。
スマートな海辺の町のスマートな花火大会。 来年も来るぞ。 

2011年7月3日日曜日

Farmers Market

Edomonds Farmers Marketは毎週土曜日9:00AM to 3:00PMで5月初旬からはじまっているが5月始めは地場の果物も野菜もそろわず出店数も20件以下で寂しい。 7月に入ると果物、野菜が豊富に出回ってマーケットは拡大し出店数が70-80となって活況を呈する。 ここにくる人は単に買物をするのか目的ではなく晴れた日は戸外の気持ちよい空気をエンジョイするためであり犬好きの人は愛犬をつれてお互いに見せ合い交流する。 
今年は始めから取りたてエビの塩茹でが目当てで最初から皆勤しているがまだエビ専門の漁師は来ていない。 アサリは大きさも手ごろで新鮮さ故の美味しさが抜群。 イチゴは最盛期を向かえここでしか味わえないフレッシュと完熟の芸術品、 チェリーは試食したがまだ早い。 チェリーの美味しさもグローサリーで買うものとは違う甘さがありこれからが楽しみ。

2011年7月2日土曜日

ハミングバード

裏庭のデッキには多くの鳥が姿を見せるがハミングバードは動きが早く写真に撮るのはタイミングが合わずにむずかしい。 今日は朝食の間にハンギング・フラワーの蜜を吸いにやってきたところをスライディング・ドア越しに撮影することができた。 たまたまデッキの柵の白い部分が背景になったので姿を見ることができる。

2011年7月1日金曜日

寒い夏

7月に入り夏らしい日がやって来た。 といっても最高気温がやっと22℃を越えたばかりだが日差しが強く暑く感じる。 それも日中11時頃から午後4時頃までの話。 早朝は11-12度だから肌寒く長袖シャツにカーデガンが必要。 冬にセットしたままの暖房が入る。
昨年は記録的な冷夏が独立記念日(7月4日)まで続いたそうだが今年はそれに輪をかけて寒い。 
日本でも温暖地方ばかりで生活してきた私たちにとっては寒い夏だがやっと来た夏は真に有難く心が弾んで戸外を動き回りたくなる。 天気が良いと空はあくまで青く緑はどこまでも深い。 動きたくなるのは人間ばかりでなく鳥も動物も虫も一斉に動き回る。 植物さえも目に見えるほど毎日伸びる。 すべてが生きていることを楽しんでいるようで幸せな感じになる。

2011年6月26日日曜日

民主主義国家の体裁

民主主義国家の基本は
1. 発言(表現)の自由を保障すること。ただし言葉には責任を持たねばならない
2. 多数の意見の存在を認めること(少数意見に耳を傾け斟酌すること)
3. 充分に論議を尽くすこと(感情的、情緒的、権威的な論議は避けなければならない)
4. 決定は実施時期を明確にしなければならない(玉虫色は避ける)
5. 決定事項には(反対意見でも)従わなねばならない。

日本の政治家・国会をみていると
1. 発言の自由はあるが言葉は情緒的で論理に乏しい。 発言に責任感がない (60点)
2. 少数意見は尊重しない (30点)
3. 論議がかみ合わない。 双方言いっ放し。 (20点)
4. しばしば玉虫色。 実施先送り (40点)
5. 一応従うが本来の目的には協力的でない。 (60点)
平均42点で落第。 一応先進国といわれる中では最低だろう。
つまり国民が民主主義とはどういうことかの基本教育を受けず訓練も受けずに今の政治体制を作り政治家を選んでいるから現状のような恥ずかしい状態になっているのではないか。
落日に道は遠く暗い気持ちになってしまう。

2011年6月24日金曜日

ボーイング工場見学

         (HWYから見たボーイング工場)

友人のTさんがオレゴンでのゴルフ・ツアーのあと我家を訪ねてくれた。
これを機会に予てから行きたいと思っていたボーイングの工場見学に誘った。
シアトルを代表する企業といえばマイクロソフトとスターバックスと誰もが答えるが世界最大の航空機製造会社のボーイング本社・工場がシアトルにあるのはあまり知られていない。
マイクロソフトやスターバックスの会社見学があるかどうか判らないが製品から考えて感動するものはないだろう。 一方ボーイングは航空機を作っている。 目で見て一番判りやすい製品ではないか。 何よりも機密が多い航空機の製造工程を一から見せてくれるのはやはりオープンなアメリカならではのことである。 しかしさすがにセキュリティは厳しくカメラ・携帯etc.一切持ち込み禁止。 入場前に何度も警告を受ける。
まずは工場より1キロほど離れた展示場でチケットを買いシアターに入る。そこでガイドの説明と15分程度の会社案内の映画を見た後、工場行きのバスに乗り込む。
工場は高さ30m、長さ200mぐらいの大きさで片方だけでは大きさがわからないが奥行きも200mはあるかもしれない。 とにかく建物の側のパーキングに駐車している乗用車がミニチュアカーのように小さく見える。 ジャンボ機が6台入る世界最大の容積を誇る建物だそうだ。 我々が見学時には747、777、787がラインに乗って生産中だったが10機は入っていたと思う。 要するに車の生産ラインに飛行機が載っていると考えればよいが一工程に2-3日かかるだろうから機体そのものはコンベアーに乗って動いているわけではない。
777で64日、 747で一年かかるらしい。 部品の数が15万点(?)以上あり失敗が許されない(簡単にリコールはできない)製品であるだけに安全確認(試験飛行)には期間をかけて当たり前。 最初の引渡し予定よりも1年半ほど遅れている。
最新鋭機787(Dream Liner)はANAが最初に50機発注しただけあって完成間近の機体がライインの終わりに3機、建物の外の駐機場にも2機ならんでいた。
航空機製造は世界最大のアセンブリー産業、システム産業でおきなシステムを運営するのが得意のアメリカに向いた産業といえよう。 世界の旅客機はアメリカのボーイングと英仏独のエアバスにほぼ独占されているがそのほかで生産できる力と技術があるのは日本以外に考えられない。 実際787の製造も機体の大半は三菱重工と川崎重工が作っている。 機体専用の輸送ジェット機があるのには驚いた。 こちらは工場に隣接して飛行場があるので問題ないが日本側で製造した機体はどうやって飛行機に積み込むのか疑問が残る。 
こんな工場見学はここでしかできない。 $20でツアーガイドが付いて1時間半の工場見学は値打ちがあると思う。 シアトルに来られる方にはお勧めの観光スポットだ。

2011年5月20日金曜日

Mountain Beaver (2)

屋根に覆いかぶさろうとしていた米松(ダグラス・ファー)の枝を数本切ることにした。
Tree Trimerが木に上るために根元のブッシュを刈り込んだら斜面はすっきりしたが土石が大量に流れているのを見えた。 始めは先日Plum Treeを植え替えた際に植木業者が地面を掘り起こした時にできた土砂を斜面に流したものと思っていたが斜面の下方に降りてみると40-50cmぐらいの穴があいている。 しかも15mほどの間に5個もあるではないか。先日となりのジャックにビーバーの穴があることは聴いたが大きな石も含めてこんなに大量の土石を掘り起こし放出するとは思わなかった。
早速インターネットでビーバーの駆逐方法を調べたら下記の方法が記載されていた。
・新聞紙にアンモニアを含ませ詰め込む。
・カーペットを丸めて詰め込む。
・ネコのウンチをつける。
・嫌がらせをする(?)
・捕獲する。
捕獲するのが最も確実な対策のようだがあとが面倒なのでとりあえず新聞紙にアンモニアを含ませカーペットの切れ端でまいて詰め込むことにした。 カーペットを詰め込みその上に石を詰め土で固めた。 2日後に反撃にあい詰め込んだ土石は倍返しで完全に斜面に放り投げられていた。 カーペットの上に大きな石を詰めたところは出てこなかった。
後日大石でつめてみることにした。 しかし捕獲以外にはあまり有効ではなさそうである。

穴の周りにカムフラージュのために小枝でカバーする。


穴の入り口にはビーバーが鋭い歯で噛み切った小枝が散乱するのでビーバーの穴であることが判る。

ビーバーは草木が生い茂った急斜面に穴を掘る。


ビーバーは体長30-40cmぐらいでそれほど大きくはないが掘ったトンネルの長さは15mにはなるそうでしかも土中ではあちこち繋がっているらしい。 だから入り口の大きさに比べておびただしい量の土石を排出するので地面が凹み斜面がぐずれ落ちる危険性がある。



2011年5月19日木曜日

オバマ大統領の中東政策

古くて新しきはアメリカの中東政策である。 5月16日オバマ大統領は新中東政策の演説を試みた。 歴代の大統領が中東和平を模索して幾度となくイスラエルとパレスチナの首脳を招集し合意を試みた。 いずれも最終的には目的を果たせずに任期を終わってしまった。 なぜこれほどまでに大統領が中東和平に注力するかといえば中東和平が大いにアメリカの国益に結びつくからである。 中東=産油国でこの地域の不安定は世界の石油供給に重大な影響を及ぼす。 アメリカ経済と世界経済に大いなるインパクトを与えることは明白だ。 またアメリカはイスラエルの以来建国莫大な援助でこの国を支えている。 アメリカはイラク&アフガニスタンの戦争で巨額の財政赤字に陥ってしまった。 これ以上財政赤字を増やすわけには行かない。 これを立て直すには戦争を止め巨額の出費を止めなければならない。
オバマ大統領は中東和平が一筋縄ではいかないことは百も承知であるが今がチャンスだと見た。 チュニジアやエジプトで民主革命が起った。 今まででは考えられない情勢変化である。 しかも中東全体で対決しているアルカイダの首領、オサマ・ビン・ラディンを殺害し中東の敵対勢力を弱体化に成功した。
オバマの提案はクリントン大統領が提案したのと同じ1967年合意に基ずく国境制定を目指すものである。 しかし翌日のイスラエル・ネタニヤフ首相との会談では即座にネタニヤフの拒否に会い何の進展も見られなかった。 しかしこれもオバマ大統領は折込済みである。
オバマは当事者同士(イスラエル&パレスチナ)の話し合いが重要といいながら外堀を埋めることから始めようとしている。 パレスチナ・ハマスをサポートしているイラン・シリアを巻き込まずにこの問題を解決できるわけがないからだ。
オバマの戦略は人気取りや選挙目当てなどではない。 オバマの目標はアメリカの建直しなのだ。 そのためには教育投資や産業の活性化がひつようだが基本は財政が健全でなければならない。 何としても戦争をやめる。 その延長で世界が平和でなければならないのだ。 オバマは再選を確信し尚自分の任期のあとにアメリカが再生することを見据えているように見える。

2011年5月17日火曜日

Mountain Beaver (1)



5月になると人の動きも活発になるが動物も同じである。 いやそれ以上かもしれない。 5月の初旬少し暖かい日差しがさしていた午後、裏庭の影になにやら動くものを見た。 ネズミにしては大きすぎ動きも遅い。 さてお隣を荒らしていたモグラに違いないと思いインターネットで調べたら同じ顔立ちで前足が大きいように思ったので疑いもなくモグラだと確信した。

3日後にはデッキの下をヨチヨチ歩くのをはっきり見た。 また今日は庭の隅の草を食んで谷へ下るブッシュの中に姿を消した。 40cm程の大きさで予想していたモグラよりはるかに大きかった。

隣のジャックと会ったのでうちにモグラが居ることを話したら首をかしげて「モグラはめったと姿を見せないので殆どの人はみたことがない」という。 40cmほどの大きさだといったらそれはMountsain Beaverだといった。 彼は家の庭にやってきてブッシュの斜面に穴があるはずといってチェックしたらやはり2つも大きな穴があった。彼は20年以上ここに住んでいるし自分の庭に現れたビーバーを大型のネズミ捕りで捕獲しているからまず間違いはないだろう。
直径40-50cmもある穴をあちこち掘られては家の庭が崩れてしまう。

早速対策を講じなければならない。

2011年5月13日金曜日

借景の値打ち







自分の庭がきれいでも自分が家の中から見る事ができるのはごく一部で全体を見るのは近所の人か通りすがりのひとである。 我家のリビングやキッチンからは我家の庭以上に両隣の庭が見える。 隣との間に塀はあっても目線よりかなり下にあるので両隣の裏庭を眺めるにはまったく邪魔にならない。 先方にしても同じ事で庭をきれいにしておくのはお互いさまだ。 東隣りは花を育てるのが好きなおじいさん。 西隣りはよく手入れされた芝生で家のそばに大きなライラックの樹があり今藤色の花が満開。 庭だけでなく住人もとても良い人。 うちの借景、隣人は値千金。 いやPriceless!

2011年5月10日火曜日

やっぱり穴があいていた

福島第一原発の原子炉は燃料がメルトダウンし中央の容器に穴が開きそこから大量の放射線漏れがおきていた。 地震・津波後2-3日の間にこの事故が起きていたにもかかわらず2ヶ月以上も経ってから東電・原子力保安院が確認したものだ。
事故当初からアメリカの原子力専門家はメルトダウンを指摘していた。 事故発生直後は不明な点があったとしてもかかる重大な災害にたいしては最悪のケースを想定して対処すべきものであるが東電はつねに希望的楽観サイドに意識して固執していたように思えてならない。 東電は電力供給を事業とする半ば公共事業的な会社である。 経営トップはどことなく官僚臭のする事なかれ主義体質。 今まで大きな事故、大きな経営上の危機に面したことがなかった会社ではないか。 
原子炉の設計、安全性について万全ではなかったという批判があるにせよ今回の地震は世界でも類を見ない史上最悪の事故である。 まさに政府も会社も国民も想定外の大事件である。 想定外の状況を考慮して事業を起こすものはいない。 原子炉が万全でなかったという非難は意味がない。
問題は事故後の対処の仕方である。 東電は問題追求の仕方が甘い。 たとえば海水の放射能汚染は原子炉の水漏れであり原子炉・建屋に亀裂があるから流出している。 素人でも判りそうな事態にどうして重いがめぐらないのか不思議である。 これに対処するのは原子力るの知識ではなく土木建築の知識である。 経営上部に専門的知識と実行力のある幹部がいないので行動がとれない。
政府も同様制度的議論ばかりで災害時に率先して行動するリーダーがいない。 今必要なのは迅速な行動力である。

2011年5月8日日曜日

Outdoorの季節

5月に入れば少々寒くとも木樹はいっせいに芽を吹きすぐに花が咲く。 東部や南部では3月から5月にかけて早咲きから遅咲きまで時間を追って花がひらくがここでは花の時期がよく判らない。 しかも気温が低いので咲いた花が長持ちする。 
5月始めからNursaryやHardware Storeに花や木樹、野菜の苗が売りに出されショッピングのために一気に人出が多くなる。 ここはガーデニングに適した気候かまたは愛好者が多いのか道具や肥料がところ狭しと並ぶ。 最近は肥料や殺虫剤も細分化されて種類が多くしかもオーガニック志向が重なって何を買っていいのか迷ってしまう。
ガーデニング初心者の初年度なので何かにつけて商店の人に聴くかTVのガーデニング番組を参考にする。 今年はとりあえずハンギングバスケットに花を植え菜園にはトマトを植えることにした。 トマトは5種類ほど出ていたが寒冷地に強いStupice(Cherry Tomato)とTVのCisco Morrisが薦めるSungoldを買った。 品種改良で多くの実をつけるようになったためしっかりした支柱が必要とのことで昨年来ため込んでいた切枝が役立った。65日から75日で収穫できるそうだから7月から8月にかけて食べられそうだ。

2011年5月6日金曜日

Unexpected Flowers



昨年の夏、今の家に入った時は表のドライブウエーの傍には雑草以外何もなく周りの青々と繁った樹の緑に比べてまことに愛想のない地面であった。

そこで春先に鑑賞できるもっともポピュラーな花、水仙を昨年秋に植えた。 今年は春が寒かったせいか芽が出るのが遅れたが同じ時期にすこし太めの芽が沢山顔をだし始めた。 これがチューリップだと判るには暫く時間がかかった。 瞬く間に2m x 4mほどの小さなスペースに100本ほどになった。 ラッシュアワーの満員電車なみである。

知っておれば水仙は他の場所に植えたのにと思ったが植え替えは不可能。

水仙とチューリップの競演もまた楽しい。

2011年4月28日木曜日

報道の仕方が信用を失う

福島第一原発の事故に対し外国と日本の認識の相違を非常に感じている。
私自身が米国ワシントン州シアトル近郊の町に住んでおり直接アメリカのメディアの報道に触れていること。 長女の主人がフランス人で国と会社から東京よりの避難勧告が出ていることより長女と孫娘はシンガポールに緊急避難したまま七週間が経とうとしている。
フランスは世界で最も原子力発電に傾注しており安全態勢と緊急対策は進んでいると考えられる。 今回の事故に対しては最初からチェルノブイリ・クラス(Lebel 7)と取れえている節があり事故の翌日に東京以北の居住者に極秘に緊急避難の勧告を行ったようだ。
それを知っている長女と彼女の主人は3月13日にクラス会で東京に向かう私を必死で止めようとした。 新幹線に乗車中の私に数回電話をかけすぐ引き返すように忠告してくれた。 一方私は友人に電話しクラス会は行われるのか確認し東京は大丈夫という返事をもらったので何の心配もせず東京に向かったのである。 実際東京では交通機関はほぼ正常で全員集まった。 集合場所の日本橋でも少し人は少ないようだが平常どうりといった感じであった。
一方アメリカではCNN始めメジャーのメディアでさえ最初の2週間は地球がつぶれるほどの大騒ぎ。 確かな情報と知識がないまま大げさに報道している感があった。 2週間後はリビアの事態が深刻になり報道は完全にリビアにシフトし一ヶ月後は日本の地震・津波災害は殆ど報道されなくなった。
両方に共通しているのは日本政府と東京電力のアナウンスメントを全く信用していないということ。 日本の報道は推測による楽観にもとずく曖昧報道で新事実が現れるたびに訂正をくりかえした。 スポークスマンには専門的知識はなく単なるメッセンジャーに過ぎないことを翌日の記者会見で露呈してしまった。 科学的な質問に対しては専門家でないと答えられないのは当然で一気に日本国民と外国の信用をなくしてしまったのである。 かかる場合は政治的色はさけて専門家を置いて科学的に事態を説明し質問に答えるべきであった。
これができないのは政府が官僚的でありまた東京電力も政府に輪をかけて官僚的であったからである。 それもそのはず東電は民間では最も有力な官僚の天下り先なのだから。
官僚はルール造りとルールの遵守には長けているが想定外(ルール以外)の対応には全く向いていないのである。

2011年4月7日木曜日

何よりもスピードが大事

原発事故の対策が一向に進んでいるようには見えない。東電など当事者はもとより政府も必死で対策を講じているのは間違いないと思うのだが効果が見えずむしろ後退しているように見える。 このような状況にあっては直接の被害者(近郊の避難者と農漁業関係の間接被害者)はもとより国民全員のイライラが募るばかりである。一方地震・津波救済も遅々として進まず被災者と救援者・救援物資を結ぶルートや組織ができていない。 このような非常事態にこそ人を組織しものを動かすのが政治であるが今の政府は評定多くして実効がないので避難されてしかるべきであろう。政府は義捐金、救援物資の配分をいかに平等に配布するかに頭を悩ましあているようだがいかに早く被災者に届けるかが大事だろう。 今の1万円は明日の10万円よりも価値が大きいかもしれない。 今は何事もスピードが要求されている。 

2011年3月31日木曜日

センセーショナルな米メディア

福島第一原発の事故は決定的な解決策がなく先行き不透明、しかも高濃度の放射能が広範囲に観測されている折から日本のみならず世界各地で不安が広がっている。中でもアメリカではCNN, Fox Newsなどは日本が原発事故をコントロールできないことに苛立ちをみせておりいっそう過激に報道している。 本日のFox News.comは ”Japan Nuclear Rescuers; Inevitable some of them may die within weeks" などとセンセーショナルに伝えておりこれは作業員の母親が心配して言ったことをHeadlineにしているだけであって科学的根拠や公式データに基づいて報道しているのではない。 ただしアメリカのジャーナリズムは日本政府と東京電力の発表にはかなり懐疑的になっていていつも情報を隠匿または粉飾しているのではないかとの不信感がベースにある。日本政府が情報を隠しているとはおもわないが日本語の曖昧さと表現の稚拙さが外国メディアをいらだたせている原因かもしれない。 これは何も今回に限ったことではなく日本人としてまた国として考えねばならないことだろう。

2011年3月27日日曜日

アメリカも津波の被害

シアトルにかえって4日目(地震から一週間後)にとなりのジャックさんにあった。 彼は地震のときハワイのマウイ島で娘さん家族とヴァケーションだったが津波に遭遇した。 始めは遠くまで潮が引いた後2フィートの高さの津波が押し寄せてきたと。 逃げる途中に一人が転んで怪我をして病院に運ばれたと。またオレゴン州カリー郡の津波被害に対しオバマ大統領が災害救助法を発令した。日本の地震・津波被害があまりにも大きいのでその他の地域の被害はあまり話題になっていないが太平洋の反対側でもかなり大きな津波が押し寄せて来たようだ。

2011年3月23日水曜日

波及的経済の破壊を防ごう

福島県の一部の畑でほうれん草や牛乳が放射能の食品規定値を上回ったという。 標準値を上回ると汚染されたということかも知れないが一年間食べ続けても健康に影響が無い程度の数値であれば「汚染」という言葉は避けねばならない。

その程度のことで買い控えたり食物として受け付けないのは科学的知識が乏しく何かにつけて過剰反応する自己判断能力のない人といわれても仕方がない。 しかし日本ではこのような傾向が強くいたずらに不安を拡大しいるように思えてならない。

子供を持つ家庭なら安全を期すために充分注意するに越したことは無いが50歳以上であれば少々のことで右往左往してはならない。 一度は生産者の立場にたって考えてみよう。 地震で打ちのめされた地方経済をこれ以上痛めつけてはならない。 復興に協力する気があるなら福島産のほうれん草と牛乳をどんどん食しようではないか。 

2011年3月21日月曜日

自粛はいけない

世界フィギュア日本開催返上、プロ野球の開催延期、長野マラソン中止など各地で各行事の自粛が広がっている。 巨大な災害の直後にスポーツや行楽どころではないのは良く理解できるが全ての日本人が災害にあわれた人々にきずかって多くの行事を自粛するのは適正な行為だろうか。

東北地方では人命はもとより計り知れない経済的ダメッジを被ったがこれは被災地、被災者のみならず支援する側のその他の日本全土にも深刻な経済被害を及ぼしている。 我々がしなければならないのはできるだけ経済活動を活性化し利益を上げ税金を多く納めることと余力があれば被災地に義捐金を送ることであろう。 

いたずらに悲観するより明るく振舞ってできるだけ平常の経済活動をすることこそ国家経済を支える基本だと思う。 日本全体が自粛すると日本経済は破壊される。 失われた20年をさらにひどくしないためにも明るく頑張らなければならない。 経済は心理である。

2011年3月20日日曜日

政府の足を引っぱるな

未曾有の災害で被災者、自治体、政府、それに直接被災しないとしても近隣の住民は大変だと思う。 日を追うにつけ救助、支援がはかどらないのがはっきりしてきた。 みんなが何とかしたいと思いながら一所懸命動いているが全体を統括・指揮する人、複数の組織の連携がないので救助活動が実効できないでいる。 これは一刻も早く改善すべきである。

確かに政府の対応は満足のいくものではない。 しかし前例のない大災害である。 このような事態では当座60%でも対処できればよしとし手当たりしだい次の手を迅速に打つべき出る。 批判しても始まらない。

野党は勿論、民主党内部から政府批判も出ているが一部でも政争に利用とするのであれば見苦しい。 メディアは政府批判をせず政府批判をするものを批判すべきだ。 この時期メディアの役割は大きい。

2011年3月19日土曜日

原子炉事故と公表の仕方

原子力発電所の事故についての政府の発表にもどかしさを感じているのは私だけではあるまい。 その理由の一つは発表するのが官房長官であって原子炉、原子力発電の専門家でないということ。 情報は正確でなければならないが専門、詳細すぎて国民に判りにくいということではいけない。 情報の発表は専門家が一般国民にわかるよう噛み砕いて発表すべきであり政治家はその情報に基づいて対策をたて国民を安心、安全を与えればよい。要するに国民が知りたいことを迅速に判りやすく伝えるのが政府の役割だろう。 形だけの政治主導はかえって混乱を招く。 

政府は国民がパニックに落ちらないように慎重に報道しているのはよく判る。 時には発表を急がず小出しにしてインパクトを和らげることが必要かもしれない。
現状にあっては枝野官房長官はベストとはいえないが最大限よくやっていると思う。

2011年3月17日木曜日

情報の公表と災害への対応

正直言って政府の発表と対応は総花的ですっきりとしていない。 未曾有の危機には違いないが情報の把握・公表、対応策の決断の仕方と実施のスピードにもどかしさを感じる。 官房長官が全てを発表する必要はないと思う。 原子力保安院の説明もすっきりしていない。 たとえば原子炉の状況については原子力発電の専門家が説明したほうがスピードがあってしかも判りやすいはずである。 また被害の現状・詳細は結果の調査報告であり今重要なことではない。

最も重要なことは原発事故の対応と被害者の直近救済である。
原発事故に対しては首相が自衛隊、警察、消防に対応することを命令しあとは任せればよい。

政府として最も重要なことは孤立している被害者の支援だろう。 効率的にスピードを上げて支援するには数ある組織を総合的にまとめて指揮するリーダーが必要だ。 とりあえず復興庁を設立して全体を動かさねばならない。

情報と認識の相違(2)

13日に宿泊したのは東京駅の丸の内ホテル。 歩いて一分の東京駅に最も近いホテルで窓から駅のホームが見える。 駅のホームには人影はなく道ゆく車も人もまばら。 14日の朝TVのニュースを見ると計画停電のためJR,私鉄とも主要路線が殆どストップ。 成田空港まで総武線ないしNarita Expressで行くつもりだったので念のため朝食を済ませたあと東京駅に行き駅員さんに確かめたがいずれも運行取りやめ。 昨日はなんら問題なく走っていたのに地震被害のためならいざ知らずいきなり計画停電で首都圏の足が殆どストップするとは何か割り切れない気持ち。 当然道路も混雑が予想されるがバスしか方法がないのでホテルに時間を問い合わせたが定刻運行はできていないとの返事。 

これではシアトル行きをあきらめて兵庫県の実家に帰らざるを得ないと思っていたところ娘から電話があり八重洲側に空港行きバスのターミナルがあるのでこれで早めに出かけるようアドバイスを受ける。 すぐにターミナルに行きバスの運転手に確認したところ道は全く問題なし。 成田空港まで60-90分で行くという。 東京駅地下街、デパートは全て開店,人出も増えてきた。 これなら東京は大丈夫とひと安心。

シアトル行きフライトは午後5時55分なので充分時間があったが11時半ごろにチェックアウトしターミナルに向かった。すでに100人ほど並んでいたがバスが3台並んで待っていたのでこれなら待ち時間もなく乗れると一安心。 外国人が半分ぐらいいたが大きな荷物を抱え一目で緊急避難とわかる。 後ろに並んでいるイタリア人に声をかけるとあとの混乱が予想されるので自発的に帰国するという。 普通なら八重洲ターミナルから出るのは殆どビジネス客か観光客だろうが今日は様子が違って緊迫感が流れていた。

成田空港は混雑していた。 春休みで海外向けの観光客も多い中やはり避難の外国人が目立った。 妻子だけ帰して主人だけ残る家族が見られ思わず娘家族を思い浮かべた。 出国口で前に並んでいる3人の子供ずれのお母さんを手伝ってゲート近くまで送っていった。

あとは通常どうりシアトルに向かって飛び立った。

帰宅してTVを見ると24時間前には見られなかったすさまじい津波の映像が次々と映し出され被害の大きさをあらためて知った。 一年前のハイチ地震以来のぶっ続けの放映である。 同時に原発事故に関して非常に神経質な報道をしている。 地震や津波のすさまじさに驚きながらもアメリカの関心は原発にあることがはっきりわかる。原発に関して先行き不透明であること、アメリカは30年前に3マイルアイランドの原発事故があっただけに余計神経質になっているのかも判らない。 日本の報道はニュートラルから少し楽観的(希望的)な感じがしたがアメリカの報道は明らかに最悪のシナリオをベースに描きながら報道している。 少しオーバーかなとも思いながらもアメリカのTVの解説のほうが問題点を絞っていて判りやすい。(言葉のせいかもしれないが) アメリカのTVを見ていてこれは容易ならざる事態になったと認識を新たにした。 

2011年3月15日火曜日

情報と認識の相違(1)

地震の起きた3月11日は妻の実家のある兵庫県にいた。 地震直後はマグニチュード8.4と伝えられそれだけで驚いたが地震と津波、原発の事故の詳細はまだ判らなかった。

東京でも大きく揺れたとみえ交通機関が麻痺し都心で働いていた人は歩いて帰宅しなければならなかった。 私は夕方から夜にかけて帰宅する人のTVの映像を比較的醒めた目で見ていた。東京は交通機関がストップしているとはいえダメッジは大きくなさそうだし何よりも人々が落ち着いて行動している。 東京とは大災害に備え広報と訓練を徹底しているのでさすがに落ち着いているなと感心した。

東京在住の娘夫婦は義父を見舞うため午後に東京を出て地震のときは新幹線の中だった。 幸い少しの遅れで兵庫県の妻の実家に到着した。 

翌日12日(土)になって被害の状況が次第に明らかになってきた。 娘の主人はフランス人で東京にオフィスをもっている。 社交的でフランス大使館初め多くのネットワークをもっているので一日中情報収集していた。 夜になって薬局にヨードを買いに行くという。 原子炉の事故で放射能漏れの危険に対処するためという。 結局2軒回ってもヨードは一般には売っていないらいしいことがわかった。 実は地震直後パリの実家から安否を気遣った電話があり母親がパリでヨードを買いに走ったらヨードは政府が管理しており市販されていないらしい。 ヨードは劇薬のはずだから日本でもフランスでも当然のことだ。 いささかオーバーリアクションと思ったが行動のすばやさには驚いた。(あとで知ったがヨードは放射能被爆に濃くかはあるらしいが素人では遣えないし副作用も大きいので慎重に対処するよう政府からも注意を呼びかけていた)

13日(日)には高校の東京クラス会有志が久しぶりに帰国したの私のために懇親会を開く予定になっていた。 幹事とメンバーに見舞いと開催の有無を問い合わせる(当然キャンセルと思っていた)メールを送ったが大したことはないから予定どうり行うという。 別のメンバーからも人数が減ってもやろうと返事がかえってきた。 東京在住の人が大丈夫というので行くことに決めたが妻は大反対。 しかし14日には成田経由シアトルに帰るつもりだったので全く心配もせず東京に行くことにした。

13日朝早く新幹線で東京に向かう途中 妻、娘、娘の主人、アメリカの在住の息子も含めて入れかわり立ち代り携帯に電話がかかってきて東京は危険だからすぐ兵庫県の実家に戻れという。 この時点で娘の主人は東京のオフィスを閉め大阪で指揮を取ることに決め家族(娘と孫)はシンガポールに避難することを決めていた。 彼は友人から極秘情報をもらったので東京に止まるのはよくないと強い口調で引返すことを主張した。 娘は東京に直接大きな被害がなくとも脱出ラッシュで身動き取れなくなるかもしれないのでできるだけ早く東京を出るように薦めてくれた。 忠告は有難いがこの時点ではまだいささかオーバーだと思っていた。

東京は日曜のせいか人数は少なめだったが何事もなかったように落ち着いて静かだった。 交通機関は正常どおり。 レストランや小売店も全てオープン。 一昨日の帰宅混乱はどこの話かと思うほど平常だった。 クラス会のメンバーは定刻に集まり地震の話を中心に和気藹々いつもながら楽しい時間を過ごした。 地震当日M君は帰宅せずそのままオフィスのソファで一夜を過ごしたという。 N君は中央区から荻窪まで5時間かかって帰宅したという。 まるで他人事のようにたんたんとした話しぶり。 さすが喜寿ともなれば落ち着きが違うと感心した次第。 この齢になってクラス会に集まる連中はだいたい心身共に達者なのだ。

ホテルに入ってからアメリカ大使館とフランス大使館に電話した。 アメリカ大使館は自動音声で他のナンバーにコンタクトせよともメッセージだけ。 日曜だけに無理もない。 フランス大使館に電話するとフランス語の肉声で応答があった。 英語で「今回の地震、原発事故で日本在住のフラン人に対し避難勧告を出されましたか」との問いに「いいえ避難勧告は出していません。 私たちは日本政府の発表を信じそれに基づいて行動しています」との答えが返ってきた。 ”日本政府の発表を信じ というところに少し引っかかりを感じたが大使館だからこういう言い方をするのかもしれないとも思った。

あとで判ったがフランス政府は地震の翌日12日にはすでに避難勧告を出していたのである。娘の主人も当然その情報を受け取っていたので私に忠告してくれたのだがフランスがすぐ避難勧告を出したとすると東京でパニックが起るかも知れず緘口令を強いていたのである。
フランス政府の決断は素早く判断は正しかった。

2011年2月28日月曜日

古い政治家を落とそう

2月が終わりになっても予算審議は進展しそうにない。 民主党は何はともあれ予算を可決することに全力をあげ野党は菅政権を打倒することが目的となり予算の内容、その他の政策を議論する雰囲気はない。 菅首相の交代か解散・総選挙かは別として抜本的な政治改革・民主主義再教育をしないとどの党が政権に就こうが、誰が首相になろうが同じことの繰り返しになるだろう。 
言うが易しく行うは難しいが次回の選挙で自民党も民主党も古い政治家を一切ふるい落とすぐらいの選挙民が改革の意識を持って投票してほしい。 これが唯一最短の改革の道だと思う。

2011年2月23日水曜日

動き出したアメリカの財政改革

財政赤字、医療改革、年金問題、失業など日米に共通した大きな問題があります。 オバマ大統領は年頭教書で財政赤字の解消と教育改革を訴えてから議会も超党派で予算削減の原案を作成すぐに動きだしました。 大統領にも各党にも州政府にもそれぞれ思惑があって一筋縄では行かないでしょうが何とかしないとアメリカはだめになるとの共通の認識はあります。
早速今年度の予算編成をめぐって激しい議論とが始まり対立が深まっています。ウィスコンシン州では知事が公務員の給与カットを打ち出しそれに抵抗して教員の職場放棄が(スト)が発生、民主党議員は州外に雲隠れするといった異常事態になりました。
でもアメリカは言いたいことは徹底的に主張しながらも最終的には妥協点を見つけるという暗黙の了解(民主主義の訓練による)があります。 オバマ大統領は年頭教書ではっきりと方向性を打ち出しこれに沿って侃侃顎顎やっているところです。 アメリカは軍事的にも外交的にも世界にコミットしているので即時の方向転換は難しいでしょうが大統領のはっきりした姿勢と議会・国民の実行力で長期的にはいい方向に向かうのではないでしょうか。
一方日本の菅政権は立往生、まともな議論ができずに袋小路に入ってしまいました。
菅首相はとやかく言われながらも現状認識はできていると思うし夢から現実的な政策に引き戻そうとしているのだと思いますが党内外から足のひっぱりあいで何もできずに気の毒です。
国民は財政改革、年金改革、医療改革、消費税アップなどコンセンサスはできていると思うのにぜんぜん前に進まないのは古い政治体制が実行を妨げているからでしょう。
政治の体制が悪いというのは日本では民主主義が作動していないということで国民はこれに気が付いていないということではなでしょうか。
時間がかかることですが日本には本当の民主主義教育と政治の場以外でも基本的な議論の仕方を教育する必要があると思います。

2011年2月11日金曜日

エジプト革命

エジプトのムバラク大統領がついに辞任しエジプトの革命は成功した。 18日間続いたデモを始めからCNNで見ていたがエジプトの実情を知らなくとも今回の革命に対しては不思議と好意が持てた。 300名余りの犠牲者が出たそうだが本来ならばこれほど大規模な反政府デモならもっと大きな流血騒ぎとなってもおかしくはなかった。 
デモは庶民の間でソーシャルネットワークを通じて国民の間に自然発生的にスタートしたものであり特定の党派に率いられて(扇動されて)始まったものではなかった。またでもに参加した人々は武器を持たずあくまで平和的に行動したためか世界中が好意を持ってみていたように思う。 まさに国民的な勝利・世界史に残る革命と云えるだろう。
これから先の真の改革には多大な困難が予想されるが穏健な民主国家が出現することがもぞまれる。 これはエジプトのみならず世界の平和と安定のためにも重要なことだ。

2011年2月3日木曜日

春近し







中西部・東部は寒波と大雪で陸も空も交通は麻痺状態だがシアトルは殆ど雪は降らない。降ってもすぐに消えてしまう程度。 冬場の天気は曇り時々晴れ。 最低気温が35F(1.5C)最高が50F(10C)が冬場の平均気温。

全体はまだ冬景色だが春の兆しがあちこちに見える。 一週間前に初めての水仙が芽を吹いたのを見つけたばかりだが今ではチューリップも含めて家の周りには50本以上の芽が出ている。

今日は向かいの桜がほころんでいるのを見て驚いた。 一日一日の変化が早く庭や木々の手入れが後手後手になりかなり焦っている。 

2011年1月27日木曜日

Korean Barber

平均して5週間に一回散髪に行く。 アメリカの散髪は雑だからシアトルに来るまでは殆ど家内にしてもらっていた。 ここに来て初めて散髪屋に行ったのはインターネットでSeoul Barbar という韓国人の散髪屋のReviewが非常に良かったので試しにやってもらったら評判通り丁寧でとても満足の行く仕上がりだった。 最近日本で散髪しても何がしか不満が残る。 ここのオヤジの仕事は完璧であり昔の日本の散髪屋を思い出した。 料金は$16、チップを$4プラスしても安い気がする。 

私の住んでいるリンウッド市は韓国人が多いと見える。市内の大きな通りにはあちこちハングルのサインが目立つからだ。 私が使っているサービスは殆ど韓国人。 上記散髪屋以外、クリーニング、家内のヘヤーサロン、郵便・小包取扱店、お気に入りの韓国レストラン、その他銀行、グローサリー、自動車ディーラー、修理店まで韓国人経営店がそろっている。 例外なく対応は丁寧で愛想がよい。 個人経営の小さな店でもこのような気持ちの良いサービスを続ければ人種や習慣を問わずお客は集まるだろう。 Samsungに代表される韓国ビジネスのみならず韓国パワーの秘密はこの辺(人)にあるのかもしれない。

私はここに来てから韓国ファンになってしまった。 

2011年1月26日水曜日

オバマ2回目の年頭教書

オバマ大統領就任から2年が経った。 1月25日は2回目の年頭教書である。 オバマの演説はいつも何をどのように話すのか内容と共に演説の調子を聴くのが楽しみだ。 
2週間ほど前に面白い提案が議員の中から出てきた。 名前は忘れたが民主党と共和党の一議員が会議場での席を交換して着席しようというのだ。 すぐにそれに賛同する議員が数人現れ両方から追随する議員が数多く現れた。 席の交換は個人的な話になるので具体的な数字は公表されていないけれどTVで見る限り3分の一ぐらいに達しているのではないかと思う。 女性議員が固まって陣取っているのはまるで女子学生の集まりのようで微笑ましかった。 毎年民主党は左の席、共和党は右の席にはっきりと色分けされて着席するのが長年の慣例である。 大頭領が演説中に拍手をして立ち上がるのは片方だけという場面がしばしば見られた。 いかにも双方の党が対立しているかのように見受けられた。 今年はばらばらに座っているのでそのような感じがしない。
オバマ大統領が演説で始めから終わりまで一貫して強調していたのは「やり方は違うかも知れないが目的は同じである。 この困難な時期にあたり両党とも強力して国家の難局を乗り切ろう」ということだった。 両党の席の交換はまるでオバマの意図を汲んで演出されたのではないかと思われるようなパーフォーマンスである(これは私の憶測で真偽の程はわからない) 
演説の内容はアメリカが直面する現実の問題(財政赤字、失業・創業、医療保険)を直視し民主党共和党のみならず国民全員が立ち向かわねばならないと国民の自覚を促した。 国防費削減、公務員給与の5年間の凍結を含む予算の大幅カットを提案した。
彼は”World is Change"という言葉を何回か使った。 「中国は世界最大のリサーチセンターを建設し世界最速のスーパーコンピュータを作り上げた」といって何でもアメリカが世界一ではない。 しかしアメリカは世界一を取り戻す力がある。 取り戻さねばならないと訴えた。 アメリカンドリームを取り戻すには教育を充実させなければならない。 韓国の先生はCountry Builderと呼ばれている。 先生の質の向上が大事であると。 (South Koreaという言葉は演説の中で4回も聴いた。 韓国はアメリカではRising SunでありYoung Partnerでもある。
オバマは云う ”We are argueing about everything. Democracy is mess. ......." "No matter where he is coming from, .... Anhyone has oppotunity. You can challenge anything. " This is America. The Best Country in The World.
オバマの理想は高いけれど非常に現実的で妥協もする。 政治の結果は妥協の産物なのだ。みんな勝手なことを言い合っているけれど最後のところではまとまり少しでも前進する。 それが民主主義というものだろう。

2011年1月23日日曜日

Negative Japan

最近朝夕インターネットでNHKラジオニュースを聴いている。 NJでは毎朝フジTVでニュースを見ていたが食事の時間はTVよりむしろラジオの方が良い。

さて今日は菅首相の施政方針演説を聴いたが内容・具体策の実効性は別として現在の日本の現状を何とか打破しなければならない、予算だけでも速やかに通したいという危機感というか意欲が感じられた。 仇敵・与謝野財務大臣の起用はその意欲の現われだろう。

しかしそれに対する野党の反応は社会保障制度の再構築、財政再建・消費税増、行政改革いずれも国民が必要と認めコンセンサスができているにも拘わらず反対一辺倒。 各政党とも最終目的は同じはずだが土俵に付くこともしないで非難を繰り貸す返す。これでは誰が政権を取ろうが現状の政治の貧困さから脱却できないだろうと思う。

残念だが日本の民主主義はこの50年成長していない。

 

2011年1月8日土曜日

日本の政治の柔軟性

最近家の内でも外でもあまり政治のに関わることを話ししなくなった。 日本の政治がお粗末でコメントする気にならないが政治に関心が無くなったわけではない。 むしろ日米問わず政治を心配している。アメリカも日本もこの半世紀で最も困難に時代にあり諸問題の解決は容易ではない。 オバマ大統領や菅首相の思惑どうりに世の中は動いてくれない。
私がアメリカの政治に興味を持ったのはアメリカに住んでいるからではない。 日本の政治を考える上でアメリカの民主主義、国民の政治意識と政治家の姿勢が大変参考になるからである。
民主主義の基本は自由な発言と他人の意見を聴く事。 少数意見を忖度、最終的には多数決で決まるがそれまでに歩み寄りの努力をしなければならない。
日本の政治にはそれが見られない。 全く柔軟性が無い。 その原因の最たるものが党議拘束である。 国会議員は各党に所属してはいるがそれ以前にここの意見を持った独立した個人であり各選挙区の代表である。 同じ党の議員ならすべて同じ意見を持っているとは限らない。
議員は個人としては政治家としてのビジョンと素晴らしい資質を持っている人が大半だと思う。 然るに党となると全く話にならない。 だから政治が硬直化して国が前に進まないのだと思う。 もし党議拘束をはずして個人投票にすれば国民の意見、意図するところが議会に反映されるのではなかろうか。