2012年9月27日木曜日

盛上がらぬ大統領選挙

投票日(11月6日)が迫っているというのに大統領選は全く盛り上がりにかける。
理由は明白、ロムニーの度重なる失言と彼の言葉が彼の実態とかけ離れている白々しさが誰の目にも明らかになって支持率が下がっているからだ。 結局オバマには対抗できないことが判ってきたので共和党内部にさえ批判が出ている。
一方米国経済は わずかながら改善の兆候が見え始めオバマには追風だ。
9月26日現在のCNN世論調査ではKey Statesと云われるオハイオ州で 51−44、フロリダ州 53−44、ペンシルベニア州 54−42 全米平均 49−45でいずれもオバマがリード。 もう勝負あったと云ってもよい。 盛り上がらなくて当然だ。

2012年9月26日水曜日

自民党 安倍元首相選出 

自民党の党大会で安倍元首相が選出されたニュースを聴いて失望しそれ以降のニュースを聞く気がしなくなった。 元々自民党には期待はしてなかったもののせめて石破氏が選出されていれば少しは風向きも変わったかもしれない。 石破氏が国会議員をのぞく地方党員の大きな支持と期待を集めて第一回の投票で一位を占めたにもかかわらず安倍氏が選ばれたのは又して国会議員の派閥の論理で決まったもの。 これでは民意を反映しているとは云えない。
安倍氏は首相になる前に自分が難病を抱えていることを隠していた。それだけでも首相になってはいけないのに政治家としての自覚に欠けている。それで首相になった一年後にそれがもとで辞任してしまった。 いくら完治したと云っても再登場はいただけない。
自民党はまだ目が覚めていない。

2012年9月19日水曜日

オレゴン紀行(6)Cannon Beach




州境のコロンビア河口にかかる長大橋


太平洋に面するは広い砂浜と海中にそそり立つ岩でオレゴン海岸を代表するリゾート。
夏休みの過ぎたのに多くの観光客で賑わっていた。

2012年9月18日火曜日

オレゴン紀行(5)理想の高速道路





ポートランドから車でで30分も走らない間にこのような素晴らしい景観にアクセスできるのはよく整備されたHwyシステムによるところが大きい。ダム建設以前の1913年から地元の人々がこの景観を少しでも多くの人に見てもらいたいと建設を始めたもの。 アメリカ最初のScenic Hwyだと云われている。 カーブも少なくないが実に走りやすい。 環境保全と観光開発を同時に考慮した理想的な高速道路だろう。

オレゴン紀行(4)Bonneville Dam


Bonneville Locks and Dam

Colombia River Gorge (コロンビア河渓谷)はカスケード山脈を割って東西に走る約100kmにわたる大渓谷。 ここにコロンビア河が流れている。1934年以来この渓谷に10個のダムと二つの発電所が建設され今も送電を続けている。 これはルーズベルトが1934年に大統領に就任すると同時に大恐慌から脱出するために従来計画されていた建設計画を国家プロジェクトとして一気に実施したものでフーバーダムと同根である。大量の失業者を救済し集まった多数の労働者相手のビジネスが繁盛、大不況を克服するのに多いに役立った。
発電所敷地内の展示館には1933年に 選挙演説に訪れたルーズベルト、技術者や労働者の写真が展示してあり壮大な建設に対する熱気と歓喜が伝わってきて感動せずにはいられない。 以来80年間クリーンエネルギーを送り続けている。
まさに不況対策とエコエネルギー対策の歴史見本みたいなものでふといまの日本にも適したプロジェクトではないかと思ったりした。


Bonneville Dam 発電所

発電所内部

 
   サケが遡上するために設けられた水路

オレゴン紀行(3)Multnomah Falls

ワシントン州とオレゴン州の境を流れるコロンビア河 Hwy84ーRt30ーRt26は人気のルート

川沿いのHwy84は整備されていて走りやすい

Multnomah Falls  
     
ここの小川にもサケが産卵にやってくる

2012年9月17日月曜日

オレゴン紀行(2)Portland, Oregon

ポートランドは河の町、町中を流れる(支流)コロンビアリバーはカスケード山脈の裏側に発し水量は深い湖に匹敵するほど豊富。西岸一の大河でありアメリカ人なら誰でも知っているルイス&クラーク探検隊がこの河を下って(初めてアメリカ大陸を横断した)太平洋に到着した地点としても有名だ。河の街は橋の街、ダウンタウンは河に沿った丘陵地にありきれいなビルが立ち並び古い街のイメージがない。
ホテルは郊外に とったが食事はダウンタウンの雰囲気の良さそうな客で込んでいるレストランに飛び込んだ。 ワイフはクラムのパスタ、私はNYカットステーキ、どちらも大当たりとても美味しかった。

オレゴン紀行(1)Olympia, WA

オレゴン紀行 (1)
Labor Day (夏の終わり)が過ぎ気温はすでに秋。人出も少なくなったので思い立ってポートランド、オレゴンに行くことにした。
ポートランドはオレゴン州の北辺、シアトルから車で3時間のところにあり気軽に行けるのでホテルだけ予約して朝9時に出発した。
シアトルに来てから2年になるがまだタコマより南に行ったことがない。 本で読んだり写真で見たことがあっても未知の土地を訪れるのは何とも云えない期待感がありワクワクする。 車での旅の利便さは発着の時間を気にせず気の向くまま行動できることだ。


ポートランドに行く途中でワシントン州の州都、オリンピアに立ち寄った。 州都といえばNY Albany、 NJ Trenton しかし知らないけれど議事堂は立派でも街は活気がなく古ぼけた町のイメージしかない。そんなイメージですオリンピアに入ったら予想に反して落ち着いたきれいな街だった。州議事堂の周りはとても広く芝生が張り巡らされ所々に楡の巨木が立っている。 議会は休会なのか人影はなくしずかだった。 ちょうど昼の時間になったので巨木の下のベンチで手作りの弁当を食べた。美味しかった。
町外れの入江のそばにあるFarmers MarketでNew Cropのリンゴとネクタリンを買ってポートランドに向かった。


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2012年9月6日木曜日

オバマの受諾演説

オバマ大統領の演説上手は大統領就任以前から万人の認めるところ。 今更ながら何を言ってもとにかく共感を得るような弁舌の持ち主である。
今回は先週の民主党大会を受けて後攻として有利ではあるが経済事情がはかばかしくないのである程度制約もあった。 それでもポリシーとして目新しいことはないがリーマンショックのような経済危機の後ではリカバリーに時間が必要なこと、時間をかけて正しい方向に進むことが肝要でありそのためには国民の理解と協力が必要とレトリックとタクティックに優れた演説であった。
今回の民主党大会は全体を通じて精密に構成された優れた演出があり今までの選挙戦の低調さとは対象的に大変な盛り上がりを見せた。ミッシェル夫人、カステロ市長、バイデン副大統領、オバマ大統領と共和党を攻撃する言葉は極力控えいずれもミドルクラスの国民の共感を得るようなソフトなアプローチが目立った。 How to connect to the peopleという点では民主党がはるかに優っている。
しかし現実の世間は厳しく今回の民主党全国大会が大成功を収めたからといってもそれは身内でのことであってどこまで中間票を取り込めたかは別問題。
11月の選挙まで2ヶ月になったそれまでに3回のディベートがあり一回目のディベートが本戦に決定的な影響を及ぼすと言われている。


2012年9月4日火曜日

民主党大会始まる

ノースカロライナ州シャーロットで民主党大会が始まった。
初日はKey Note Speakerのジュリアン・カステロ サンアントニオ市長とミッシェル・オバマ大統領夫人の演説が注目された。
ジュリアン・カステロはメキシコ移民の三世で貧困家庭の出身ながらスタンフォード大学、ハーバード・ロースクール出身の俊才、36才で全米10大都市であるテキサス州サンアントニオの市長になった。 ラテン系の人物がこの若さで党大会の基調演説を行うのは始めてで大統領選挙のキーと云われているラテン系票を意識した抜擢であることは確かだが(共和党もマルコ・ルビオ上院議員(ラテン系)を基調演説に登用した) それを抜きにしても彼の演説は素晴らしかった。自分の家族の履歴、自分の生い立ちをベースに教育の重要性、家庭の教育に対する情熱の必要性を説きそのシンボルとしてオバマ大統領にむすびつけた。
ラテン系のみならず今だに移民の多いこの国のマイノリティに勇気と希望を与えたことは確かである。 この若きリーダーの演説は2004年上院議員に成り立てで基調演説を行ったバラク・オバマを思い出させた。 民主党のホープとして躍り出た感じがする。
さて真打ちミッシェル夫人はピンクの袖なしワンピースで登場。 年齢を感じさせない健康美あふれる見事なスタイルはスーパーモデルもかなわない。演壇は一気に華やぎウエルカムの歓声に包まれ拍手が鳴り止まない。ファーストレディとしてのこの4年間の地道な活動は人々の信頼を勝ち取り自分の自信となって現れている。4年前の選挙演説に比べてこの人は成長していると分かるから不思議だ。
演説は自分の育った家庭、結婚当初のオバマから執務が終わってからのホワイトハウスでの家庭の団欒。いかなる困難な時期にあっても落着いて変わらぬバラクオバマは「忍耐、聡明、勇気、品格」にあふれる人物だと愛と信頼を込めた口調で熱く語った。 二人が貧しい時もホワイトハウスに入ってからも変わらぬ真摯な生活ぶりと二人の娘さんたちを大事にする愛と教育はこの人が語れば全米の母親が、親たちが共鳴する。 すべての子供たちがいい教育を受けるチャンスを、将来に希望が持てるような社会を創るのが我々の、そして政府の役目だと自然に主張している。 そしてそれをリードするのはオバマだと。
この人の演説は願望ではない。リアルストーリーなのだ。オバマに対する愛を込めた演説は政治的演説よりも遥かに訴える力を持つ。 そして人々の心を打つ。 
TVキャスターはもとより共和党よりの評論家さえ絶賛する素晴らしい演説で感動せずにはいられなかった。