2012年9月6日木曜日

オバマの受諾演説

オバマ大統領の演説上手は大統領就任以前から万人の認めるところ。 今更ながら何を言ってもとにかく共感を得るような弁舌の持ち主である。
今回は先週の民主党大会を受けて後攻として有利ではあるが経済事情がはかばかしくないのである程度制約もあった。 それでもポリシーとして目新しいことはないがリーマンショックのような経済危機の後ではリカバリーに時間が必要なこと、時間をかけて正しい方向に進むことが肝要でありそのためには国民の理解と協力が必要とレトリックとタクティックに優れた演説であった。
今回の民主党大会は全体を通じて精密に構成された優れた演出があり今までの選挙戦の低調さとは対象的に大変な盛り上がりを見せた。ミッシェル夫人、カステロ市長、バイデン副大統領、オバマ大統領と共和党を攻撃する言葉は極力控えいずれもミドルクラスの国民の共感を得るようなソフトなアプローチが目立った。 How to connect to the peopleという点では民主党がはるかに優っている。
しかし現実の世間は厳しく今回の民主党全国大会が大成功を収めたからといってもそれは身内でのことであってどこまで中間票を取り込めたかは別問題。
11月の選挙まで2ヶ月になったそれまでに3回のディベートがあり一回目のディベートが本戦に決定的な影響を及ぼすと言われている。