2008年9月26日金曜日

米大統領選挙(42) 最初のディベート対決

一度はディベートの延期を提案していたマッケーンが予定通りディベートに臨むことになった。 議題は経済問題特に現在協議中のBailout Plan ($700 Billion)とイラク戦争を中心とする国際問題が論議された。 議題があらかじめ準備・通知されていたことや今まで双方ともディベートを重ねてきたこともあり議論の内容には新鮮味がなく退屈であった。 関心は質問に対する答え方、お互いに相手の政策に対してどう切り込むのか、どう切り返すのか。 国民に対して明確に自分の信条を伝え、どれほど説得力のある論理の展開が出来るのかに集まった。
国際問題に関してはマッケーンに長年の経験があるので国際問題分析については一日の長がある。 しかしマッケーンが共和党の指名候補である限り不人気な現ブッシュ政権の影を払拭することは出来ないのである。 しかもマッケーンの話はベトナム戦争での捕虜経験からすべてがスタートしており過去の人との印象が強い。 イラク戦争の正当化はブッシュ以外は無理な話とわかっている。 アメリカとアメリカ国民にとっても何とか名誉ある撤退を期待している気持ちはわかるがこれにこだわっている限りイラクからの撤退は実現できない。 経験が正しい判断を生むとは限らない。
オバマは現実と将来を見ている。 はっきり言葉には出さないがイラク戦争を早急に収拾しないと現在の問題は何一つ解決できないと思っている。 
議論の内容はまったく退屈であったが両者の性格、自分の信条と将来の展望、論理の展開がにじみ出たディベートであった。 マッケーンは経験のメリットよりも懸念された高齢のデメリット(頭が固く新しい展望が開けない)が確認され、一方オバマは経験のなさよりも落ち着きと新しいアメリカの展開を期待させる雰囲気であった。 
私は55-45でオバマの勝ちとする。 来週のPollを見てみたい。