2008年9月12日金曜日

シアトル旅行(2) Mt.Rainier

Mt.Rainier

Mt.Rainier国立公園の入口までシアトルから車で約2時間かかる。 Mt.Rainierは高さ4400mあり夏でも雪をいただく富士山のように美しい山だ。 別名タコマ富士という。 天気のよい日はシアトルからも良く見える。 
Mt.Rainierの麓に近づくにつれて道幅は狭まり次第に森の中に入る。 このあたりの針葉樹は50mはあろうかと思うほど背が高くまっすぐ点に向かって伸びている。 



道は麓の林を縫って次第に高度を上げ1647mの登山口Paradiseまでドライブすることができる。 ここが雪渓と氷河を上り頂上まで登山する人と夏山スキーをする人のベースキャンプで大勢の人で賑わっている。 周りに駐車場はあることはあるが訪れる車が多いので全部は近くに止まれない。 一方通行の崖っぷちの道の片側に延々パーキングロットが続く。 やっとのことで安全にとまれるスペースを見つけて山を見ると山はガスにつつまれてまったく姿を見ることができなかった。  大きな山は近くに来るとその大きさに圧倒されるがしばしば全容を見ることができず山全体の美しさも見ることができない。  私たちが来た日は天気が良いはずだったがどこからも山の頂上を見ることができなかった。





アメリカの国立公園はできるだけ公園の中心部まで車でアクセスできるようになっているがやはりトレッキングして自ら自然のなかに足を踏み入れないと本当の自然を楽しむことができない。 残念ながら私たちは今まで経験もなく装備もなくていくら素晴らしい自然とはいえ無防備で深い森の中の道を探索する勇気はない。 申し訳程度に500mほど渓谷沿いに歩いて引き返してきた。 それでも氷河が削った深い谷を見下ろしながら昼なお暗い林のなかを歩き酸素が濃くて樹木の匂いのする空気を胸いっぱいに吸い込むと体の隅々までれフレッシュしたような気がした。
ワシントン州の海岸線からカスケード山脈の東側にかけて広い範囲に背の高い杉やヒノキが密生する森(レインフォレスト)が続いているのは相当の降雨量があるからだろう。 7月-9月までは快晴で日中25度前後の快適な気候が続くが10月から4月までは雨の日が多いらしい。 頭の中にシアトルに引っ越してみたいという漠然とした期待があっただけに特に冬場の長く暗い雨期をどう過ごせばよいのか気になる。 いい気候のときに短期の観光で訪れるのと長期に住み着くのでは見方を変えなければならない。 
Paradise から山を下るとき山の急斜面に切り開かれた断崖の道は周囲の山々と延々と谷底を流れるコロンビア川を一望にするパノラマビューのドライブであったが高度恐怖症の私は景色を見る余裕もなく必死でハンドルを握りやっと通りぬけた難所であった。
帰りは時計と反対周りに国立公園の南東から北へ向かい途中で西に折れてI-5に出てシアトルに帰った。