2008年8月14日木曜日

米大統領選挙(30)副大統領選び

本選前の副大統領選び

民主党の全国大会は8月24-28日にデンバーで、共和党の全国大会は9月1日―4日までミネアポリス・セントポールで行われる。
大統領選挙で論点は出尽くして政策論争に新たな展開はなく中だるみの感じだ。 だから今頃選挙には無意味な元民主党大統領予備選に出ていたエドワード元上院議員のセックススキャンダルがメディアのトップを飾っている。

オバマ対マッケーン、本命の対決に私の気持ちがそれほど盛り上がらないのは次のような状況による。
l オバマvs.ヒラリーの対決があまりにもヒートアップした後で本選への関心が薄れてしまった。
l オバマとマッケーンはイラク戦争に対する評価や収拾・撤退の仕方について見解の相違はあるが私は基本的な考え方に相違はないとみている。
l キャンペーン・政策論争で新しい論点が見つからない。
本選まで後3ヶ月を切っている。 党大会後に早く二人のディベートを聞いてみたい。 おそらく政策論争よりも二人のパーソナリティ、ディベートでの印象がIndependents, Swing votersの決定要因となるだろう。 この点ではオバマに軍配が上がるだろうからオバマが若干優位に立つと思われる。

現在の国民の関心はもっぱら両党の副大統領選びである。 マッケーン、オバマ両候補とも一切VP候補を口にしたことはないがメディアや周辺があれこれ候補を推測したりしている。 確信できる情報はまったくない。 両候補とも自分の弱点をカバーできる人物またキーとなるスウィング・ステートに強い人物を選びたいだろうが党内の保守勢力とのバランスも取らなければならず難しい選択を迫られている。 自分を上回る実力者をVPにすると政権運営に支障をきたす恐れもある。 
オバマのVP選びはより微妙で複雑なバランスの選択を強いられるだろう。 民主党予備選でヒラリーとの厳しい対決を続けてきただけに党内の亀裂はまだ十分に修復されていない。 一部のヒラリー支持者がオバマには投票しないというような状況が改善されなければ本選での勝利はおぼつかないからだ。 だから未だにヒラリーをVPにするのではないかとの憶測もながれている。 
これだけは止めたほうがいい。 オバマがオバマでなくなってしまう