2008年5月7日水曜日

米代大統領選挙(その21) インディアナ & N.カロライナ

Indiana & North Carolina

5月6日のインディアナとN.カロライナの予備選は最後の大きな票田での決戦で大きな意味をもっていた。 結果はインディアナ州 51% vs. 49% でクリントンの勝利、N. カロライナ州は56% vs. 44%でオバマの勝利となった。 1勝1敗の引分けだがクリントンが両州を大差で勝たねば指名獲得のチャンスはないといわれていただけにオバマにとっては
指名獲得競争でほぼ勝利を確実にした大事な選挙であった。

オバマの勝利(指名獲得)は民主党にしてもアメリカにとってもよい選択であったとおもう。
理由はヒラリー・クリントンに対するNegativityの調査の結果が71%と異常に高い。 ヒラリーは大統領としてふさわしい能力を備えているがあまりにも反対意見が多すぎて国をひとつにまとめていけないとおもわれるからである。 具体的にいえば
1. ヒラリーは個性がtoo strong & aggressiveで共感がもてない。
2. クリントン夫妻が再びホワイトハウスに戻れば現在のアメリカの倦怠感を払拭することができない。
3. あまりに特定層-ミドルクラス(実は国民の半分以下、または低所得層を意識しての発言)を対象にした政策ばかりで分配論に偏りすぎ財政赤字の拡大と経済成長の阻害が心配される。
4. 選挙キャンペーン中の経済政策は論拠に乏しい“人気取り・ばら撒き政策”であり場当たり的な政策を安易に公表するのは国民を低く見ている証拠であり信頼性に欠ける。

予備選後半に入ってネガティヴ・キャンペーンが目立ったがPollの結果では主に仕掛けたのはクリントン陣営と見られている(71%) 特にキャンペーンの失敗は夫のビル・クリントンの攻撃的言動にかかわることが多く、中間・独立層の反感を買ったのが大きな敗因だと思われる。

これを契機にSuper DelegatesのEndorsement が加速するものと見られている。