2009年11月6日金曜日

久しぶりの日本(2)同期の桜ー1

3週間の滞在中に多くの人と会った。 親類を除けば高校の同級生、大学ゼミの同期生、会社の同期生、いずれもほぼ齢が同じの同期の桜である。 10年目、20年目の再開であっても同期の桜は挨拶抜きに昔に戻る。 中には45年ぶりの再会もあり学生の頃よりも親しく話が出来るのが不思議である。 一年上でも一年下でもこうは行かない。
最近は同窓会が大流行だそうだ。 高校の同窓会は地元では春秋のゴルフ会、 東京でも有志のクラス会が毎年行われている。 
大学のゼミのクラス会は毎年10月の末に東京、名古屋、大阪で持ち回りで行われているが昨年は京都になった。 私は出席できなかったが京料理に「御茶屋遊び」の体験、高台寺の夜間拝観、白沙村荘などとても面白かったそうである。 この会ではクラス会の初めに翌年のクラス会の日程を決めてしまうので出席率が極めてよい。 幹事は一年前から趣向を考え単なる観光にとどまらず随分内容的の面白い企画が出てくる。 
今年は大阪、あまり観光名所の少ないところと思うが今年の幹事はそこを面白い企画で盛り上げた。 場所は大阪南のど真ん中、なんばの駅近くのビジネスホテルに夕方集合、 食事の前に1時間ほど散策することになりアメリカ村(御堂筋の西側) 宗右衛門町、道頓堀通、千日前通を歩いて法善寺横丁のすし屋になだれ込んだ。 大阪では通算9年勤務したが南は殆ど知らない。 今回のクラス会がなければ一生大阪・南を知らずに過ごしたかもしれない。日本にいる連中も今の年齢ではまず歩くことはないだろう。 法善寺のすし屋も昔ながらの横丁にはいった庶民的な感じのするすし屋だったが味は最高。 3時間ほどしゃべって帰りに全員コーヒーショップへ、これまた老舗の美味しいコーヒーであった。 この界隈を歩きつくした人でなければこの案内は出来ない。
翌日は難波宮遺跡を訪ねて幹事の説明を聴く。 30年ほど前に道路工事の際に発見された遺跡で大極殿あとに基石の台が築かれているだけで今は広々した難波宮跡公園となっており時折イベント会場に使われている。 幹事は用意した地図と資料を基に当時の難波の都を説明してくれるので想像力を生かして1500年前の景色を頭に描く。 (幹事はここに来るまでにあらかじめ想像力を働かせるよう各自にアドバイスしていた) 名所旧跡も適切な説明があって歴史を知りながら見学すると面白い。
それから道を挟んではす向かいのNHK大阪に併設された大阪歴史博物館を訪れた。10Fが入り口で9Fにかけて大阪の歴史が時代を追って閲覧できる趣向になっている。 スタートが難波宮で始まり東側半分が難波宮大極殿を再現したもので部屋の最上部に取り付けられたTVで飛鳥時代の歴史サマリーがビデオで放映され終わると同時に窓を覆っていた幅30mはあろうかと思われるスクリーンカーテンが巻き上げられ眼下には先ほど訪れた難波宮跡がパノラマとして見えるではないか。左手には修復された大阪城が間近に見える。 博物館としてはスケールの大きい素晴らしい趣向・展示方法である。 大阪は長らく日本の商都として栄えてきたが特に江戸時代堂島で米の先物取引まで行っていたこと知って驚いた。 大阪歴史博物館はお勧めである。 博物館見学の後は隣の大阪城に入り昼食に名物太閤うどんを食べてしばらくしゃべって散会した。 大阪には何もないと思っていたのは大間違い。 いい案内人が一緒だったおかげで楽しい2日間であった。 幹事さんありがとう。