2009年8月12日水曜日

アメリカのスピード(1)

ちょっとコラムの投稿を休もうと思ったら早くも4ヶ月経ってしまった。
休もうと思った理由は端的にいってアメリカのスピードについていけなくなったこと。 自分で書くより他人のコラムを読んでいるほうが面白いからである。  自分で書いて公表するからにはある程度事実と数字の確認をしなければならない。 それが意外と時間がかかる。

オバマが大統領になってからわずか200日だが就任時には国内国外共に問題山積、特に経済は恐慌寸前かといわれるほど深刻で景気対策は一刻も余裕がない状態であった。 国際的にはイラク戦争、イラン核開発問題、北朝鮮核・ミサイル問題など一朝一夕に解決できない問題ばかり。 しかしオバマ大統領は経済に対してすばやく手を打ったあと東奔西走、すでにカナダ、メキシコの近隣諸国、欧州、ロシア主要国を訪問しすべての案件に方向を示している。
経済が一応落ち着きを取り戻し回復基調を見せ始めた今、いよいよ最大の国内案件ー医療制度改革ー手を付け始めた。 議会は夏休みに入り議員は自分の選挙区に帰ったが各地でタウンミーティングが開かれオバマの提唱する国民皆保険制度をめぐって各地で侃々がくがく、国が割れそうな騒ぎになっている。

先週CNNでオバマ大統領の最初の200日に対する成績評価が行われたが5段階の評価で言えば専門家の意見としてはB-,国民はC+といったところ。 景気の回復が思うように進まず失業者が増え続けていることで国民の評価は厳しくなっていると思われる。
私の評価は未曾有の難局を切り抜けて一応安定させているだけでAをあげたいがあまりにも早すぎて放蕩の評価はできないというのが本当の気持ち。

オバマのスピードのついていけないのは私だけではない。 アメリカ人の90%はそう思っている。 先週はメキシコ、グアダラハラでアメリカ、メキシコ、カナダの3カ国対麻薬戦争対策、今週はノース・カロライナ、ニューハンプシャーで医療保険改革のタウンミーティング。 毎日世界のどこかで対話か演説している。 オバマのやっていることは彼しか出来ないしすこし早すぎるが間違ってはいない。 ニューリーダーに期待するところは大きい。