2009年12月22日火曜日

沖縄返還・核密約

12月22日付け読売新聞によると「1969年沖縄返還時に佐藤栄作元首相とニクソン大統領の間で交わされた核密約文書が発見された」と報道された。
日本政府は過去40年にわたりこれを否定し続けてきたがようやく時期が来て公表に踏み切ったといったほうが正しいのではないか。 もはや国民の間でこれを信じない人はないだろうし周知の事実といっても良いほど国民の認識も深まっている。
政治には(特に外交問題では)表面的に建前というものがあり時には密約があって公表しないことも多くそのために非公開公文書の保険期間が定められている。 このような最重要機密文書は政権が変わろうとも厳重に保管されなければならない。 さもなくば大いに国益をそこなうこともでてこよう。
上記の機密文書が佐藤元首相の死後も私的に保管されていたということは大いに問題ではないだろうか。
さて1969年当時とは国際情勢が激変している。 とくに核保有をめぐっては北朝鮮、イランなど核拡散が世界の政治で最大の懸念となっており国際政治の現実に基づいた充分なる議論が必要である。 
日本の政治家は何事につけても有識者の懇談会を作って議論するというけれども自ら参加して真剣な議論を始めるべきだ。 有識者の意見を取りまとめているうちに(少なくとも6ヶ月、普通は1年以上ほどかかる。経費もかかる)世界は新たな局面に移行している。 もし有識者の意見が聴きたければアメリカの議会のように問題を担当する委員会で専門家を相手に各議員が質問する公聴会を開きその後議会で議論して結論つけるプロセスにすれば国民にもよく理解してもらえるし法案通過のスピードも速まるというものだ。
最近人気の事業仕分け作業は拙速で議論が大雑把であるが形式的には概ね似ていると思えばよい。 参加者を専門家レベルに引き上げ(議員と有識者・専門家ともに)短期で集中した議論をすれば日本の国会、議論も面白くなるだろうし国民の政治への関心も高まるだろう。