2008年11月3日月曜日

米大統領選挙(47) 選挙前日

大統領選挙を明日に控えてオバマ、マッケーン両候補とも朝早くから夜遅くまで最後の遊説を続けている。 時差を利用して東から西まで順を追って飛んでゆけば通常より3時間は多くキャンペーンできる。 実際の投票は10日ほど前から始まっている。 いわゆる不在投票だがアメリカは選挙前10日間ならいつでも投票所で投票できるし郵送もできる。 11月3日朝現在すでに4200万人が投票したという。 しかも殆どの選挙区で2-3時間並ばなければ投票できないほど有権者が投票に向かっている。 長時間立ちっぱなしで順番を待ってまで自分の一票を投票しようというのだから選挙民の熱意のほどがわかる。 日本の選挙では考えられない。 日本ではおそらくそのような事態になれば殆どの人が投票せず帰ってしまうだろう。 
このような状況なら投票マシーンを増やすか従来の不在ペパー投票の期間を事前に拡大すればよいと思うが今回の選挙には間に合わない。 とにかく投票率が予想をはるかに上回るようでそれが不在投票にも表れているようだ。 

今回の選挙がこんなに盛り上がる理由は

1. 曲がり角に立っているアメリカにオバマという新しいスーパースターが誕生しつつあり彼に希望を託すという機運が大いに高まっている。 

2. 若者のの新規登録が大幅に増えている。 

3. オバマという黒人候補が立候補したことで今まで選挙に関心の薄かったマイノリティ層が投票しようとしている。 

4.オバマが2週間も前から各地の演説で選挙日を待たずすぐに投票に出かけるよう促していることも大きい。 

5. 予備選のときから民主党は指名争いが拮抗しヒラリー(女性)対オバマ(黒人)というどちらがなっても初の大統領という大きな話題があった。 

6. 本選終盤では劣勢のマッケーンにペイランという女性副大統領候補が躍り出て一気に話題をさらってしまったこともある。

マッケーンはオバマに平均して5-6ポイントのリードを許していたにもかかわらず最後の追い上げは凄まじいものがあった。 この迫力を一ヶ月以上までに示していたならば国民の反応の少し変わっていたかも知れない。 冷静なオバマも最後の数日は「最後まで気を抜くな! 投票が終わるまで結果はわからないのだ」と支持者に訴えている。 私はオバマの楽勝と見ているがさて明日の投票結果はどうなるだろうか。

オバマさんのおばあさんが今日亡くなった。 ここまで信念を貫いて大統領になることが確実になったオバマさんだがおばあさんの愛情と献身が無ければ今のオバマさんは無かったであろう。 オバマさんが大統領になる前におばあさんは亡くなったがおばあさんとしてはこれほどの幸せはなかっただろうと思う。 アメリカで最も偉大なおばあさんとして名が残った。