世間では毎日のように大企業の」大幅赤字決算発表と大量解雇の暗いニュースが続く中、年頭教書に集まった両院の議員、招待された人々の間に今まで以上にオバマ大統領への熱い期待と支持が感じられた。 これほどまでに個人的に親しみを感じさせる大統領はいない。 この大統領は何時でも国民の目線で物事を見ているためだろうか。
大統領は冒頭に国民に対して現在の経済の深刻な危機を認識しそれを必ず克服しようと呼びかけた。 ”We will rebuild. We will recover the United States of America. We will emerge stronger than ever before."
現在の不安な社会の中で国民に自信を取り戻すよう呼びかけられるのは大統領以外にない。 まず金融危機を脱しなければ教育改革もエネルギー問題も医療保険の問題も解決しない。 オバマはなぜ大きな予算が必要か論理的かつ具体的に説明し彼のStimulus Packageの理解を求めた。
とにかく今の金融・経済危機を脱却するには国民の理解と政府に対する信頼が必要である。 大統領の演説はこの一点に絞られたと見てよい。 そしてそれが成功したのは演説後の高い支持率になって現れている。 今後も連日のごとく新しい政策を打ち出してくると思う。
同日バーナンキ連銀議長が議会の公聴会で「2009年中に経済は回復に向かうだろう」と発表しマーケットはすぐに反応し236pts 上げた。
実態経済はすぐには反応しないだろうが早く自信を取り戻してデフレ・スパイラルに歯止めをかけてほしいものである。