2008年1月15日火曜日

米大統領選挙(その6)  ミシガン予備選

1月15日 ミシガン州予備選

ミシガン州は全米で最も失業率が高いところ。 当然経済が最大の関心事である。 
共和党ロムニー元マサチューセッツ州知事にとって生きのびるかここで終わるかの瀬戸際の戦いとなった。 「仕事は絶対取り戻す」とリップサービスに努め、地縁(デトロイト育ち) 血縁(?彼の父が3期ミシガン州知事を務めた) 金縁(他の候補の6倍もの資金を注ぎ込んだ)をフルに活用してやっと勝利(40%)を勝ち取った。  
一方これから打って出ようという元NY市長ジュリアニは僅か3%しか獲得できずVery Disappointed、 いくらフロリダで巻き返そうとしてもこれだけ出遅れては勝ち目が薄い。 アイオワ(ハッカビー) ニューハンプシャー(マッケーン) ミシガン(ロムニー)でレースは振り出しにもどった。 19日にはS.カロライナ、29日フロリダと続くが2月5日のSuper Tuesdayまで大勢は決らないように思う。


民主党は手続き上のミスで投票はしてもDelegatesの数はカウントされず(つまり選挙は無効)
ただの人気投票となった。それでもクリントン60%、オバマ候補やエドワード候補の名前はなく”Uncommitted”なるものが30%とワケのわからない選挙となった。<民主党員はまともに投票に出ていないと思う>
(ミシガン州は予備選をSuper Tuesday以前にもってきたが民主党が期限までに手続きしなかったのでペナルティを課せられ投票は無効となった。)
ここに来て民主党の候補者選びは人種問題が絡んで双方が非難しているのは好ましくない。
人種問題を意識して攻撃しているのではないがいずれにせよ仕掛けているのはクリントン側、一方オバマの取り巻きが選挙戦術としてこれを逆手にとって逆襲。 双方ともイメージを悪くし漁夫の利を得るのは共和党だ。

予備選の経過を見るとアイオワ(中西部、農業州白人社会)ニューハンプシャー(東北部、産業的インパクトはないがベーシックな市民意識が高い白人社会)ミシガン(自動車産業中心地、黒人、外国移民を含む産業労働者が多い。失業率全米1位) 今週末はS. カロライナ(南部保守的、黒人比率が最も高い-30%),
全米最大の軍事基地がありイラク戦および国防政策への関心が高い) 26日フロリダ(ラテンアメリカ、カリビアン、キューバからの移民、また気候が暖かいので退職者が多い。)
Super Tuesdayまでにこれだけの予備選があってディベートを重ね選挙を繰り返すと自然と候補者の考え方や人となりがわかってくる。 そこで2月5日にNY, カリフォルニア含む20州で一斉に予備選をやり大勢を決する。 どうしてこのような選挙の仕組みになったのかわからないがまことによく出来た選挙方法ではなかろうか。