2012年6月13日水曜日

JPMorgan 上院公聴会

私は議会の公聴会のTVを見るのが好きだ。 
議会で取り上げられるのはその時々の国全体に影響があるホットな事件で国として議会として事件の真相/深層を追求しどう対応すべきか、どう法律を整備しなければならないのか議論するための情報収集の公開の場所である。
最近ではBail OutのためのAIG, Merill Lynch, BOA, Big 3 & Toyotaの公聴会が記憶にある。 古くはニクソン大統領とクリントン大統領の弾劾裁判の議会での公聴会が最たるものだろう。
今日はJPMorganのDimon会長が上院Banking Commiteeに召喚された。 問題は20億ドルのオペレーションロスが何故発生したか? 何故すぐに対応できなかったか? 何故すぐに公開できなかったか? 世界最大の銀行が信用不安を引き起こすことがないように対応するにはどうすればよいのか? オペレーションとヘッジはどう違うのか? 
私個人としても大変興味深い課題である。
質疑応答を聞いて感じたのは現在のBanking Operationはあまりにも複雑であまりにも巨大なお金を取り扱っているので会長でさえ良く判らないというのが事実だと思った。 実際に会長は”I don't know" と何度も答えた。 質問する議員も専門的なことはわからないので鋭い追及が出来ないでいる。
巨大損失の原因はリスクマネージメントの新しいシステムがうまく作動せず長期にわたって把握できなかったと言うのが真相のようである。 新しいシステムも新しい急激な変化には対応できなかった。 
やはり"Too Big is Too Risky" と言わざるをえない。

Dimon会長の応答はオープンでストレートで好印象を受けた。 公聴会の勝者は完全にJPMorgan. この日のDow Jones -$77.42(-0.62%), Financials -0.37%   JPMorgan +$0.53 (-1.57%)