オバマ政権の中でいま最も重要と考えられるヘーゲル国防長官の辞任が伝えられた。
兼ねてからシリアへの地上軍派遣の必要性を直接間接的に示唆していたがオバマの地上軍派遣はしないという基本方針に変わりなく閣内の大きな亀裂が一般市民にも見て取れた。
中東情勢の理解は難しく歴史や民族、宗教から見て中東諸国の和平、まして長年にわたるイスラエルーパレスチナ紛争の解決など一朝一夕にできるわけはなく軍事介入も簡単ではないことはわかる。
しかしオバマの外交政策は現実離れした理想主義的和平路線であり各当事国としては受け入れがたいものであり国内的にも弱腰と非難され支持されていない。
究極の目標としては間違ってはいないが現実に和平が実現していないばかりかむしろ混乱を深めているように思われる。
ごく最近にはライス補佐官の「イスラム国」の空爆の進言を受け入れて中途ハンパな介入をしていることでヘーゲル国務長官のメンツ丸つぶれで辞任せざるを得ない状況だったと思う。
何れにしてもオバマの平和主義は最終的には力の政治・外交を基本とするアメリカ気質には受け入れられず国民の離反を招いている。
財政問題、医療改革、外交路線などオバマには現実に基ずきもう少し歩み寄る姿勢が必要なのではないか。