再選されたオバマ大統領は21日宣誓のあと2期目の就任演説を行った。
ポディアム周囲で待つ家族やハイランクの政府・議会関係者も聴衆もそして最後に登場した大統領自身も落着いた表情で打ち解けた雰囲気が全体を覆っている。 1期目の熱気と興奮は見られないのは当然としても2期目のオバマが具体的に何を目指しているのか万人の注目するところである。
選挙で決定的な差をつけ勝利し2期目をスタートしたオバマ大統領は以前よりも強い口調で国民に語りかけた。
演説の内容は就任演説にしては珍しく個別の問題に踏み込み(差別撤廃,女性を含む弱者保護,社会保障,同性愛者の権利)対する立場を鮮明にして大統領としていっそうの自由(Freedom, Liberty)と平等(Equal)を追求していく姿勢をみせた。 同時に現在の財政問題を将来の世代に残しては行けないという意思も強調された。
就任式における演説は司会のチャック・シューマー上院議員に始まり,下院の代表の演説,宣誓を取り仕切るのは最高裁判事,大統領への祝福の祈りを捧げるカソリック系牧師, 各会の首長が携わる一大セレモニーである。
Kelly Clarkson ) James Taylor ( ) Beyonce (National Anthem) などトップシンガー達も盛り上げた。 特に人気歌手のBeyonceのNational Anthem はTraditionalな歌い方の中にモダンな歌い方も入れて秀逸。 初めてのラテン系詩人Richard Blanco はこの日のために書き上げた創作詩を読み上げた。
就任式は大統領が自由と平等を守ることを再確認し国民の理解と協力を求めるとともに団結を呼びかける儀式である見える。 一年の長きにわたる大統領選挙で2分された国民を一つにまとめなければならない。
就任式の始まりから午後2時半ゴロの昼食会が終わるまでのスピーチで何人もの人によって何度も繰り返される言葉 Freedom, Equal, .......In One Nation, .. as One Nation がそれを表している。
日本と同様議会は上院は民主党,下院は共和党が多数を占めるねじれ国会では有るが最後は国家的目的「アメリカ再生」のもとなんとか纏めると云う 強い意思表示に見えるのである。