2012年4月26日木曜日

ガーデニング(2)



ガーデニングをやり始めると周りの樹木や芝生が気になりだす。 ガーデニングは「自然」から自分の好きなものだけを取り出して再生し都合の悪いものは排除するわけだから全く「不自然」である。 
春が来れば草木は芽を出し花を咲かせる。 同時に虫も目覚めて若葉を食み繁殖のために卵を産み付ける。 何もしなければ瞬く間に草木は食い尽くされてしまうだろうが鳥が来て虫をついばむ。 ついでに美味しい果物や実がなっていれば頂戴する。親鳥は雛を育てなければならないので朝早くから日が暮れるまで餌を運ぶ。 自然はバランスが取れているから無理はしない。
私たちは虫も鳥も歓迎しない。自分で植えたものは100%自分のもので虫や鳥たちとShareするつもりは無い。 自分の作物に害を与えるものは駆除しなくてはならない。
バラやチェリーには何千何万というアブラムシが付く。 チェリーやプラムは美味しくなった直後に鳥に持っていかれる。 我家には2本のチェリーと2本のプラムがあるが結局プロが作る10分の一も花をつけず100分の一しか実を結ばなかった。しかも殆ど鳥に持っていかれて残った一粒を口にしたらすっぱくて食べられなかった。
参考書によると施肥、害虫駆除や剪定、摘果、網掛けや袋掛けなど1本でも大変な手間がかかり常に後手後手になってしまう。 素人はやってられない。 コストだってバカにならない。 今年から収穫するのはあきらめて花だけ観賞することにした。 とても気楽になった。 農園というのは何百本という果樹をまとめて栽培している。 信じられない作業量だと思う。 
人間様は自然から好き勝手にしかも大量に自分の好きなものを取り出しているわけだがこれでは自然が崩れて当たり前。 お蔭様で安くて美味しい果物をいつでも食べられるのだがこう考えているとなにやら後ろめたい気もするのである。