2015年11月12日木曜日

仏様と仏壇

家が売却・解体となると仏様・仏壇も当然引越しだ。 家内は義姉との二人姉妹で実家には継ぐ男性がいないので昔流に言えばお家断絶になる。仏様も行きどころがない。
こんな事態を経験した人は殆どないので誰に聞いても勝手がわからないのが実情だ。
昔ながらの仏壇は大きすぎて今様の家には似合わないし物理的にも難しい。
とりあえずは位牌は義姉が預かるとし仏壇は仏具屋さんにお金を払って引き取ってもらうことにした。 近くに住む義父の兄弟を招いて法事をし仏壇のお念を抜いてもらった。
みんな90歳前後でこの家には生まれてから長い間関わりがあるのでさぞ拘りがあるだろうと思っていたがいろいろ昔話をしながら楽しく最後の会食をした。

仏壇の中には過去帳なるものがあり古くてボロボロになったものを義父が裏打ちして綺麗に保存してあった。 しかも全てを筆で書き写し娘二人の家族まで付け加えてあった。
初代小松屋庄兵衛は明暦2年生まれ(1656)義父で10代目になる。
義父は3年半前に94歳で亡くなったが義父の「家」に対する執着はかなりのもので40年ほど前に義姉の次男が生まれた頃から後継にすると言い続けていたが結局は叶わなかった。 彼の気持ちは自ら書き写した家系図に表れていると思うが彼自身がどうすることもできなかった。