2015年11月13日金曜日

墓仕舞い

私は今年74歳になった。平均寿命から考えれば生きているのは後10年ぐらいだろう。
借金もないけど財産はないし私が死んでも揉めることはない。けれども霞になって消えるわけではないから死んだら少々の後始末は家内か子供がしなければならない。
長女は先月新しい仕事を見つけて東京に引っ越したばかり。 同時にシングルマザーになって子育てと仕事で超多忙。 外資系の会社に勤めていずれは日本を出て行くつもりだから将来どこに住むのかわからない。 また再婚する可能性だってある。
長男はニュージャージーに住んでニューヨークで仕事。 ワイフはアメリカ人でアメリカで生まれた3人の子供を持つ父親だから日本に帰る気は全くない。
そんな事情だからそろそろ身辺を整理しておかないと後に残ったものが困ると思ったので家族全員で相談の結果お墓を閉じることにした。 私はお墓は死んだ人のためにあるのではなく残ったもののためにあると考えていたので私と家内が死んだ後はいつでもお墓(兵庫県加古川市)を閉じていいよと遺言状に書いていた。
お墓を閉じるのは単にものを売ったり廃棄処分にするようには行かない。 勝手がわからないのでお墓の管理人の玉川さんに聞いて全部教えて貰った。 改葬申請書に霊園管理人の署名・捺印を取得、石屋の都合、供養のためのお寺さんの手配などすべてお願いした。親切な人で改葬申請書を市役所まで自分が取りに行くと言われたがさすがにそれだけは自分でとりに行った。
墓仕舞いの当日は快晴で10時にはお坊さんも含め当事者全員が揃いお経をあげてもらったのちお参りしてわずかに収骨、玉川さんが事前に準備してくれた骨壷に入れ収納袋に収めて無事終了した。 
墓仕舞いの手続きなどを前もってインターネットで調べていたが実際のところ要領を得ず思案していたが玉川さんのおかげでスムーズにことが運んだ。簡単なことではあるが自分で手配するとなると大変だった。 
後日京都知恩院に納骨するだけになった。今回のもう一つの大きな仕事を済ませて安堵した。