2013年3月6日水曜日

ARGO

今年のアカデミー賞受賞作品「ARGO」を見に行った。
ウソのような本当の話で1979年イラン革命のときにアメリカ大使館が群衆に襲われカナダ大使館に逃げ込んだ6人のアメリカ大使館員を一人のCIA工作員がハリウッドとカナダ政府の協力を得て救出する話。 ストリーの展開自体には面白さはないにもかかわらずハリウッドの手にかかればこんなに面白い緊張した映画になる。 
CIAが資金を出し大物プロデューサーと脚本家があたかも本物の映画製作を始めるように協力するところがアメリカらしい。主人公の工作員が土壇場でカーター大統領の作戦中止命令を受けても独断で敢行するところが映画としての山場である。 実際に救出作戦に失敗したカーター大統領がこけにされている感がある。
事件から25年間はアメリカとイランの国際的な緊張が続いているので秘密にされていた。
監督・主演のベン・アフレックが顔で演技する。 この映画の魅力の大半が彼の魅力である。 始めにジョージ・クルーニー(プロデューサー)が映画製作権を買いベン・アフレックが彼に頼んで監督したというのも面白い。
アメリカとカナダは親しい従兄弟同士のような感じがする。 日本政府も日本人もとてもマネは出来ないし協力してくれる国はないだろう。
CIAと家庭を持つ工作員はもとよりハリウッドの制作者もテヘラン駐在カナダ大使も現地雇用のイラン人女性も身を賭しての決断が危機脱出と救出成功に繋がる。 実話だけに説得力がある。
主人公の実在CIA工作員トニー・メンデス氏は引退してメリーランド州の片田舎に住んでいるという。
アメリカのアメリカ人によるアメリカ人のためのヒーロー映画。